「勝てなかったら意味がない」佐久間朱莉は初優勝に1打及ばず

「また勝てなかったな…」とポツリ(撮影/中野義昌)

◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 最終日(5日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6665yd(パー72) ◇晴れ(観衆8549人)

「また勝てなかったな…」。苦笑交じりに漏らしたコメントに、佐久間朱莉はありったけの悔しさを込めた。通算7アンダーで1打届かず2位。4週前の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」、前週「パナソニックオープンレディース」と首位で迎えた最終日に逆転で敗れていた。初優勝が本当に届きそうで届かない。

4打差を追って出た前半は9ホール全てパー。それでも「風が強かったので、伸ばし合いにはならないと思っていた」と焦りはなかった。後半12番で初バーディ。15番でリーダーボードをチェックして「ここから2つ行けたら面白い」と自らを鼓舞し、16番でしっかりバーディを奪ってみせた。

打った瞬間に風が止まったと振り返る17番(パー3)でティショットを奥にこぼし、痛恨のボギー。「もったいないと思うけど、ティショットも自分の思った通りにできたし、パーパットも自分が思ったストロークができた。しょうがない」と受け止める。

一時首位に並んだが…(撮影/中野義昌)

前日に昨季韓国ツアーの賞金ランキング1位、イ・イェウォンとプレーして実力を目の当たりにしていただけに、ターゲットは「山下(美夢有)さんか、イさんのどちらかだと思っていた」と明かす。バーディ必須の最終18番(パー5)はセカンドがラフへ。3打目のアプローチは奥のエッジまで止まらず、バーディトライもカップの右ふちをなめて外れた。

返しを沈めてパーで終えても「勝てなかったら、意味がないと思ってるので」。未勝利ながらメルセデスランキングは5位にいる。トップ選手への階段を上り、悲願に近づいているのは間違いない。(茨城県つくばみらい市/亀山泰宏)

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