アーティスト活動を開始の生田絵梨花、矛盾する気持ちも「抱えたまま進んでいければ」楽曲に込めた思い

生田絵梨花 撮影/三浦龍司

生田絵梨花さんはグループ活動をしながら数多くのミュージカル作品に出演。近年は俳優の活動に加え、音楽番組の司会もおこなう。24年の4月にはソロデビューを果たすなど、活躍の場はさらに広がっている。多岐にわたる活動の陰にある「CHANGE」を聞いてみた。【第3回/全3回】

矛盾を抱えたまま進む

ミュージカルの舞台に立ちながら、近年はテレビドラマへの出演も増えてきた生田絵梨花さん(27)。一方で音楽活動にも精力的に取り組んでいて、24年4月には1stEP『capriccioso』をリリース。自分自身で楽曲を手がけることになったきっかけを聞いてみた。

生田「4年前、コロナ禍だった頃に、ステイホームで自分が今までやっていた活動が、全部、ストップしたんです。その膨大にできた時間の中で、新しいことに挑戦しようと思って、作り始めたんです」

多くの人がこれまでにない状況下に置かれたコロナ禍の期間。そこで作られた楽曲に込められた思いとは?

生田「それぞれが大切にしているものや人とかを重ねながら、なにかしら響くものがあればと思って作ったんですけど、解決するようなことはあまり言っていないし、エールみたいな感じでもないんですよね。

矛盾する気持ちや、進んでいるようで戻ってしまう思いとか、そういうものを無視したり切り捨てたりしないで、抱えたまま進んでいければいいなと、そう思いながら作りました」

生田絵梨花 撮影/三浦龍司

矛盾を肯定する強さがあるからだろうか、収録楽曲『No one compares』を聴くと、どこか気持ちが高揚してくる。

最後に、生田さんに「CHANGE」という言葉から思い浮かべることを聞いてみた。

生田「人と話していると、昨日はこう思っていたけど、やっぱりこっちなのかもしれないと思うこともよくあります。きっと基本は変わらないけど、自分のまわりにいる人や環境によって、変わっていくところもある。そうやって進んでいくのかなと思います」

前に進み続ける生田さんに注目したい。

(ヘアメイク:近藤あかね、スタイリスト:椎名倉平)

生田絵梨花(いくたえりか)
1997年ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。乃木坂46の中心メンバーとして活動して21年末に卒業。グループ在籍時から『レ・ミゼラブル』などのミュージカルで活躍し、23年公開のディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』で主人公アーシャの日本版声優を務めた。24年4月には作詞作曲を務めた楽曲『Laundry』などを収録した1stEP『capriccioso』を発売。近年はテレビドラマへの出演も増え、4月スタートのドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)では脳外科秘書の西島麻衣を演じる。

© 株式会社双葉社