「涙が出ました」俵万智の「子どもの日」の歌にしんみり 「あれもこれも最後だったのに」「来週は母の日があるので...」

第一歌集『サラダ記念日』のベストセラーなどで知られる歌人の俵万智さん(61)が2024年5月5日、「子どもの日に、子どもの歌を」としてXに短歌を公開した。

「こうやって育ててくれていたんだな、とハッとするというか...」

俵さんは5日午後、笑顔の絵文字を添えて「子どもの日に、子どもの歌を」として4首の短歌を公開した。

「たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやるいつかおまえも飛んでゆくから

連休に来る遊園地 子を持てば典型を生きることの増えゆく

振り向かぬ子を見送れり振り向いたときに振る手を用意しながら

最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て」

4首とも、親の立場から子育ての瞬間を切り取った歌だ。

投稿を見た人からは、改めて子どもを愛おしく思ったとする声が相次いでいる。

「この春、親元を離れた長男に重なり、涙が出ました。あれもこれも最後だったのに、そのときはわからなかったなあ...」

「俵さん、何だか泣きそうです。特に最後の歌。赤ちゃんだった頃は、ただ大きくなれ! とばかり思い、大人になってみればそれでも心配は尽きない。母親になれたことを感謝する日なのかもしれません、子供達に俵さんの歌、スクショして送らせてもらいました、ありがとうございます」

俵さんの短歌から、親の愛情を改めて感じたとする声も多い。

「こどもの日に自分の子を思うのはいつものこと、でもこの歌を読んだ時、自分の親の姿も思い浮かびました。こうやって育ててくれていたんだな、とハッとするというか... 来週は母の日があるので、ゆっくり話をしたいなと思います」

「あなたはいつも一度も振り返らなかったと、大人になってから母に言われたのを思い出します。振る手を用意してくれていたのですね。娘を見送るようになった今 知る胸の内です」

© 株式会社ジェイ・キャスト