佐藤春夫の没後60年しのぶ 新宮で「御供茶式」

新宮市出身の作家・佐藤春夫(さとう・はるお)の命日となるきょう(6日)、遺影に茶を供える「御供茶(おくちゃ)式」が新宮市の世界遺産・熊野速玉大社で営まれました。

式では、詩人でもあった佐藤が詩を朗読する肉声の録音が流れ、参加したおよそ80人が没後60年となる文豪の業績を偲びました。

熊野速玉大社の境内にある佐藤春夫記念館によると、佐藤は茶を好み、帰郷の際には大社にあった茶室に知人らを招いて茶会を催したということです。

記念館は市内の別の場所への移転が決まり、2026年のオープンを目指していて、辻本雄一(つじもと・ゆういち)館長は「春夫が残した文学の精神を引き継いでいきたい」と話していました。

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