66歳で年金の手続きをしましたが、老齢厚生年金が一部、支給停止に。どうしてでしょうか?

年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人も……。今回は、老齢厚生年金額の一部が支給停止になってしまった方からの質問に、専門家が回答します。

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。 今回は、老齢厚生年金額の一部が支給停止になってしまった方からの質問です。

Q:66歳で年金の手続きをしましたが、老齢厚生年金が一部、支給停止に。どうしてでしょうか?

「66歳で老齢厚生年金受給の手続きをしましたが、年金が一部、支給停止になってしまいました。どうしてでしょうか? 月収は60万円程度です」(66歳・会社員・男性)

A:在職老齢年金制度により、老齢厚生年金が一部、支給停止になってしまったということです

60歳以上の人が、厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受けると、基本月額(年間の老齢厚生年金額を12で割った額)と総報酬月額相当額(毎月の賃金(標準報酬月額)+1年間の賞与(標準賞与額)を12で割った額)に応じて、老齢厚生年金額の全部または一部が支給停止される場合があります。この仕組みを在職老齢年金制度といいます。 在職老齢年金制度により、老齢厚生年金が全額または一部支給停止となるのは、基本月額と総報酬月額相当額の合計が、50万円を超えた場合となります。 相談者は、上記の計算により老齢厚生年金が一部、支給停止になったということです。 また、老齢基礎年金は収入額にかかわらず、全額受給することができます。在職老齢年金制度の対象になるのは、老齢厚生年金となります。 監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー) 都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。 (文:All About 編集部)

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