「長い間ありがとうございました」県内唯一のスケートリンク営業終了 多くの人が最後の滑りを楽しむ かつては1日1000人以上利用も老朽化=静岡・浜松市

静岡県内唯一の屋内スケートリンクが姿を消します。
浜松市の「浜松スポーツセンター」は、5月6日でスケートリンクの一般営業を終え、リンクは閉鎖を惜しむ人でにぎわいました。

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<市内に住む中学生>
「写真を撮っていました。思い出を残したいなって。寂しいです」

浜松スポーツセンターのスケートリンク。県内唯一の屋内リンクが6日で56年の歴史に幕を閉じます。

温暖な静岡で冬のスポーツが楽しめる施設として、多い時には1日1000人以上が訪れるなど、長年親しまれてきたが、施設の老朽化などを理由に閉鎖が決まりました。

6日は、スケートリンクとの別れを惜しむ市民などが多く訪れ、最後の滑りを楽しんでいました。

<島田市から親子で訪れた人>
「(わたしが子どもの頃に)来ました。そのころと変わってなくて懐かしさを感じる」

スケートリンクの閉鎖を人一倍、惜しんでいる人がいます。浜松市中央区に住む大塚政司さん76歳です。

大塚さんが19歳の時にオープンしたこのスケートリンクで、初めてスケートを体験し、氷の上を滑ることの楽しさを知ったと言います。

<大塚政司さん(76)>
「オープンした時から仲間15人ぐらい作って、仕事終わり午後9時ぐらいまで仲間と訓練していました。仲間と会えなくなるのはさみしい」

スケートリンクが無くなっても滑る楽しさを味わいたいと、あるものを手作りしました。

<大塚政司さん(76)>
「カナダから取り寄せた(スケート)靴が取り外しできるようになっているからこれからスケートリンクでやれないのでローラーを取り付けた」
Qお手製の靴?
「そうです」

これからは長年愛用したスケート靴にローラーをつけ、陸上で滑りを継続するそうです。76歳、新たなチャレンジです。

<大塚政司さん(76)>
「長い間ありがとうございました。」

多くの人に愛された屋内スケートリンク場。
リンクは今後解体され、2024年7月ごろ、スタジオや子ども向けのジムなどが併設された2階建ての施設としてオープンするということです。

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