“女子プロレスのアイコン”岩谷麻優がハマスタで念願の始球式! ストライク投球とはならずも「解放感が気持ち良かったです」と笑顔

人気女子プロレス団体・スターダムのIWGP女子王者・岩谷麻優が6日、『プロ野球カードゲームDREAM ORDERデー』と銘打たれた横浜DeNAベイスターズ対東京ヤクルトスワローズの試合前に、初の始球式を行なった。

コスチュームの上から、自らの誕生日から“219"のユニホームに身を包んだ岩谷は、緊張した面持ちでマウンドへ。以前からリストバンドを観客に投げ入れるパフォーマンスのフォーム通り、おおきく振りかぶって勢いよく投げ込んだが、ボールは無情にも左バッターボックス方面に逸れてしまった。その場で頭を抱え込み悔しがる岩谷だったが、王者のダイナミックな投球に満員の観客からは大きな拍手が送られていた。
大役を終えた岩谷は「めちゃくちゃ緊張して…」と興奮冷めやらぬ表情で第一声を発し「80点ですね」と自己採点。「まゆなら大丈夫、自分なら大丈夫、絶対大丈夫って思ったんですけど、ストライク取れなかった…」と悔しさを滲ませ「振りかぶって足を上げるとこまではぶらぶらせずにいけたと思うんですよ。でも力んじゃダメを意識しすぎて、力まなさすぎた結果届かなかったのかな。ちょっと映像を見て、反省点を見つけたいと思います」と真剣な表情で修正を誓った。

この日に向けて「スターダムの興行で全国回ってるので、その時にスタッフさんで野球経験がある方がすごく多かったので、もう本当にスターダム全員で、キャッチボールをして作り上げたんですよ」と“オールスターダム"で挑んだと告白。「始球式が始まる前にもみんなから頑張って頑張ってっていう応援のメッセージいただいたので。ちょっと悔しい報告にはなってしまいますけども、もう楽しめたんでよかったです」と笑顔を弾ませた。リングとは違う野球場という環境に「違った緊張感がありました。でも開放感がすごかったです。自分が今まで経験したことのない広さの会場で、自分史上最大の舞台の広さだったから。しかも皆さんは岩谷麻優っていう存在を知らないじゃないですか。だからほんとに緊張しました」としながらも「解放感が気持ち良かったです」とさすがの強心臓ぶりも垣間見せた。
始球式への想いは「リストバンドを投げ始めてから始球式をやりたいって夢ができて、ずっと6年間も思い続けて。いつか始球式やりたい、始球式やりたいってずっと言い続けて、ついに今日という日を迎えられたので、夢は叶いました」と憧れ続けたマウンドへの想いを熱く語りながら「始球式でストライクを取るという新たな目標ができたので、 これからもちょっと練習して、緊張感、プレッシャーに負けないようにしたいと思います」とこのままじゃ終われないと目をギラつかせた。
最後に「ほんとに横浜ベイスターズさんのファンの方がすごく温かく迎えてくれて、ストライクは取れなかったんですけど、ワッてなってくれたのでほんとによかった。本当に楽しかったです。終わった瞬間ちょっと涙が出て、すごくいい貴重な経験をさせていただいたので、ほんとにありがとうございますっていう感謝の気持ちです」とキラキラした表情で感謝の意を表した岩谷麻優。挫折から立ち上がり、王者まで登り詰めた“女子プロのアイコン"なら、次回こそ剛速球をど真ん中に突き刺してくれるはずだ。

取材・文●萩原孝弘

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