黒鷲旗バレー シーガルズ初優勝 国内三大大会で初タイトル

第3セット、24―12のマッチポイントから金田修佳(左)のアタックで優勝を決め、喜ぶ宮下遥(中央)ら岡山シーガルズの選手たち=Asueアリーナ大阪

 バレーボールの黒鷲旗全日本男女選抜大会最終日は6日、大阪市のAsueアリーナ大阪で決勝が行われ、女子の岡山シーガルズはデンソーを3―0で退け、初優勝を飾った。Vリーグ、全日本選手権を含む国内三大大会でタイトル獲得は初めて。72回を数える黒鷲旗で岡山勢が頂点に立つのは女子の倉紡倉敷が勝った1960年以来64年ぶり。

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 シーガルズは第1セット、宮下の巧みなトスワークから金田、中本を中心に得点を重ねて25―13で先取。続く2セットも攻め手を緩めず大差で奪う完勝だった。元日本代表で主将の川島と副主将の宮下は今大会限りでの引退を表明しており、最後の舞台で栄誉をつかんだ。

 今大会は予選リーグを2勝1敗のグループ2位で通過し、準々決勝は筑波大、準決勝は日立に快勝。準優勝した2005年以来の決勝に駒を進めていた。

 三大大会ではこれまで13年の全日本選手権など4度決勝に進んだが、いずれも2位だった。5度目の挑戦で悲願の日本一に輝いた。

 企業チームの「東芝」だったシーガルズは休部に伴い、1999年に複数企業や市民が支えるクラブチームとして富山県を拠点に活動を再開。2001年に岡山県に本拠地を移した。

岡山シーガルズ3-0デンソー

25―13

25―17

25―12

 【評】岡山シーガルズが出だしの集中力で上回った。宮下、城戸陽、金田らの守備の出来が見事で、相手の攻撃をことごとく拾った。第1セットはその守備から切り返し、金田が立て続けにアタックを決めて10―3としてそのまま押し切り、相手の戦意をそいだ形だ。アタック決定率は相手を20ポイントも上回る42.2%。ブロックで厳しくマークしたのも効果的だった。

 デンソーは全体に動きが悪く、反撃できなかった。

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