劇団四季 最新オリジナルミュージカル『ゴースト&レディ』開幕

劇団四季の最新ミュージカル『ゴースト&レディ』がJR東日本四季劇場[秋]にて5月6日より開幕。

この物語は、1850年代半頃のイギリス。日本ではペリー黒船の時代。劇場のゴースト グレイと令嬢フローが深い絆で結ばれ、逆境に立ち向かって信念を貫こうとする姿を史実を織り交ぜながら描かれている。舞台の原作は「うしおととら」「からくりサーカス」の藤田和日郎の漫画「黒博物館 ゴーストアンドレディ」。演出はミュージカル『ノートルダムの鐘』を手掛けたスコット・シュワルツ。脚本歌詞を「アナと雪の女王」の高橋知伽江。作曲編曲を同劇団の「バケモノの子」の音楽を手掛けた富貴晴美。

初日の5月6日の前日、最終通し舞台稽古が会場となるJR東日本四季劇場[秋]で行われ、関係者、報道陣が客席を埋めた。

最終通し舞台稽古 舞台写真

物語 時は19世紀。ロンドンのドルーリー・レーン王立劇場には〈灰色の服の男=グレイ〉と呼ばれる有名なシアター・ゴーストがいた。彼が客席に現れるとその芝居は必ず成功すると言われている。 ある日、彼のもとに一人のレディが現れ、「私を殺してほしい」と懇願する。彼女の名は、フローレンス・ナイチンゲール(フロー)。フローは看護の道に進むことが使命と信じながらも、看護婦を卑しい仕事と蔑む世間の風潮と家族の反対に抗えず、自らの生きる意味を見失い、死を望んでいた。芝居をこよなく愛するグレイはそんな彼女に興味を持ち、自らが悲劇の主役になるため、「フローが絶望の底に落ちた時に取り殺す」ことを条件に願いを聞き入れる。

グレイとの契約で死を覚悟したことにより、看護の道を突き進むことを決断したフロー。行動を共にするようになった二人は、クリミア戦争での傷病兵を収容するスクタリ陸軍野戦病院へ赴く。現地では「女性に看護はさせない」という軍からの強い反発が待っていたが、フローは力と知恵を振り絞り、数々の困難、そしてグレイの期待する絶望を撥ね除け、自らの理想に向かって突き進み始める。グレイもそんなフローの情熱に魅せられ、次第にフローの手助けをするようになり、いつしか二人は不思議な絆で結ばれていく。

スクタリ陸軍野戦病院の改善も進み、フローは「クリミアの天使」と呼ばれるようになっていた。しかし、そんな彼女の活躍をよく思わない人々もいた。陸軍野戦病院を管轄する軍医長官のジョン・ホールもその一人。フローの活躍によって、必死に築き上げてきた自らの地位を失いかけたホールは、彼女を亡き者にしようと謀り、とある人物に命令を下す。 その人物はグレイと同じゴーストで……

コメント ※最終通し舞台稽古配役 フロー役 谷原 志音 今回初めて、 オリジナルミュージカルの創作に一から携わる機会をいただき、とても光栄です。偉大な功績を残したフローレンス・ナイチンゲールですが、この作品では、悩み迷いながらも自分の信じる道を進む一人の女性として描かれています。 私自身も役を通して日々力をもらっているように、観に来てくださるお客様にも “明日を生きる力” を感じていただけるよう精一杯演じたいと思います。

グレイ役 萩原 隆匡演出のスコット・シュワルツさんをはじめ、国内外から集まったクリエイターの方々と作品を創り上げてきました。創作に携わることが出来たことは大きな喜びです。生きる意味を見失っていたフローと孤独なグレイ。二人が出会い、互いに影響されながら、次第に育む深い絆の美しさが描かれた、この作品のメッセージをしっかりとお届けできるよう、一回一回の舞台を誠心誠意務めてまいります。

劇団四季による日本の漫画やアニメを原作とするオリジナルミュージカルが2作品続いた。「バケモノの子」が2022年のゴールデンウィークに初演からちょうど2年でこの「ゴースト&レディ」の初演を迎えている。両作品ともに脚本歌詞に高橋知伽江、作曲編曲に富貴晴美。「バケモノの子」は現代物のファンタジーで革新的。「ゴースト&レディ」はコスチュームプレイのファンタジーで四季が手掛けてきたジャンルで四季のミュージカルを見続けたファンには親和性があり、主人公の貫かれている意志で生き抜く物語。本と詞、楽曲と四季のプロダクションにより作りだされた舞台は、物語世界の真実を伝える力強さがあり多くの共感や感動を広げるだろう。

<稽古場レポ>https://theatertainment.jp/japanese-play/126486/

<取材会レポ>https://theatertainment.jp/japanese-play/126668/

<2023年製作発表会レポ>https://theatertainment.jp/japanese-play/114947/

概要 日程・会場:2024年5月6日〜11月11日 JR東日本四季劇場[秋] 原作:藤田和日郎「黒博物館 ゴーストアンドレディ」(講談社「モーニング」)脚本・歌詞:高橋知伽江演出:スコット・シュワルツ作曲・編曲:富貴晴美振付:チェイス・ブロックイリュージョン:クリス・フィッシャー出演 ※東京公演出演候補フロー(フローレンス・ナイチンゲール):真瀬はるか / 谷原志音グレイ:金本泰潤 / 萩原隆匡ジョン・ホール:瀧山久志 / 野中万寿夫デオン・ド・ボーモン:岡村美南 / 宮田愛アレックス・モートン:ペ・ジェヨン / 寺元健一郎エイミー:木村奏絵 / 町島智子ウィリアム・ラッセル:内田圭 / 長尾哲平ボブ(ロバート・ロビンソン):菱山亮祐 / 平田了祐

公式サイト:https://www.shiki.jp/

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