井上尚弥が衝撃のTKO勝ち!1回にまさかのダウンも、”悪童”ネリを戦慄の右でリングに沈める!

無敵のモンスター伝説が継続した。

5月6日、プロボクシングの4大世界戦が東京ドームで行なわれ、世界スーパーバンタム級4団体王座統一戦は王者・井上尚弥(大橋)がWBC同級1位で元世界2階級制覇ルイス・ネリ(メキシコ)と対戦。6回1分22秒に井上のパンチが炸裂し、衝撃のTKO勝ち。2度目の王座防衛に成功した。

序盤から激しい打ち合いが展開された。1回残り1分10秒、近い距離でネリの強烈な左フックが井上の顎に炸裂し、絶対王者がまさかのダウン。会場は大きなどよめきと悲鳴が入り混じった。井上はダメージがまだ残るなか、クリンチや足で冷静にネリの攻撃をかわした。

だが、2回にモンスターが反撃する。強い右ボディを当てると残り50秒過ぎ、今度は井上がネリが攻撃したところをカウンター気味に左パンチを顔面に炸裂させ、ネリはたまらずダウン。東京ドームは大きな歓声に包まれた。

4回にはお互いリング中央でパンチを応酬。相手の出方を警戒しつつ、井上はネリを右拳で「来い!」と煽ると、すぐいに強烈な右ストレートを放った。

5回、徐々に主導権を握った井上は足を使いながら確実にネリにパンチを浴びせていく。そして残り33秒過ぎ、井上の左パンチが再びネリの頭を叩くと、メキシコ人ボクサーは2度目のダウン。すぐさまラッシュ、右ストレートでネリを追い込んでいくが、惜しくもゴングが鳴る。
そして歓喜の瞬間は6回だった。井上のパンチがネリの顎を捉え、3度目のダウン。ネリはマウスピースを外し、戦意を喪失。モンスターが鮮やかなTKOで悪童を葬り去った。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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