陸自の歌姫、希望込め熱唱 鶫さん、白山比咩神社で公演

被災地への思いを込めて歌う鶫さん=白山市の白山比咩神社

  ●支援に取り組む人へ感謝

 白山市の白山比咩神社で6日、「陸自の歌姫」として知られる陸上自衛隊中央音楽隊(東京)のソプラノ歌手鶫(つぐみ)真衣さん=金沢市出身=のコンサート(北國新聞社後援)が開かれた。父親が輪島市出身という鶫さんは、能登半島地震の被災地支援に取り組む自衛隊員や警察官、消防士、自治体職員らへの感謝を込めて歌声を響かせ、「ふるさとの一員として、希望の歌を歌いたい」と語った。

 コンサートは同神社が例大祭に合わせて開催した。鶫さんは拝殿前の特設ステージで、約500人を前に「いのちのうた」「東京ブギウギ」「波雫(なみだ)」「花は咲く」「アメージンググレース」の5曲を歌い上げた。

 アメージンググレースでは、自作の歌詞で気持ちを込めた。「めぐみ 豊かな ふるさとよ 夢をくれた あなた あなたの愛に包まれて 祈る ふるさとの 平和を」と歌い上げると、集まった参拝者から大きな拍手を受けた。

 鶫さんは祖母が輪島市におり、3月には輪島、珠洲両市で陸上自衛隊中央音楽隊が開いたコンサートに出演している。今後の活動について「また能登を訪れて、皆さんに近い距離で音楽を届けたい」と語った。

  ●100人、例大祭で復興祈る

 例大祭には県内外の神社関係者や氏子ら約100人が集まり、能登半島地震からの早期復興や世界の平和などを祈った。

 神前には、菅原道真ゆかりの「梅枝餅(うめがえもち)」などが供えられた。村山和臣宮司が祝詞を、献幣使(けんぺいし)を務めた県神社庁の北村嘉章庁長が祭文を奏上した。舞女4人が神楽「浦安の舞」を奉納し、参列者が玉串をささげた。

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