福島県いわき市/四倉地区の公共施設集約、小中一貫校併設の交流・防災拠点施設に

福島県いわき市は、四倉地区の災害リスク区域に立地する図書館や公民館などの公共施設を集約し、小中一貫校の併設を含め「交流・防災拠点施設」を計画する。JR四ツ倉駅西側のセメント工場跡地(3・9ヘクタール)で一体的に整備。早ければ2030年度の供用開始を目指し、具体化を図る。
4月に策定した四倉地区市街地再生整備基本計画で、北部地区の新たな中核都市拠点整備方針を示した。津波や河川洪水の浸水想定区域内には四倉中学校と四倉小学校、大浦小学校、児童クラブ、四倉第一幼稚園、四倉第二幼稚園、四倉公民館・図書館、四倉老人福祉センターの九つの公共施設が立地する。四倉小・中学校と大浦小学校を統合し、義務教育学校(小中一貫校)を軸に検討。施設間の連携や多様な世代との交流、適正規模での再編を目指す。
学校棟(約8400平方メートル)と体育館・コミュニティー棟(約5700平方メートル)、幼稚園(約700平方メートル)を配置。学校施設の一部(特別教室)や児童クラブは、地域の文化振興と健康増進などの地域活動の場と複合化し、コミュニティー施設として計画する。
今後、事業手法を検討するため民間委託の発注手続きを予定。25年度にも事業者の公募手続きに入る。併せて公共施設再編後の跡地の取り扱いについても検討する。民間事業者への売却や貸し付けなどで財源の充実を図る。事業費は約75億円程度を見込む。
基本計画策定業務は八千代エンジニヤリングが担当した。

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