続けてほしけりゃ放牧すべし

ゴルフの技術やスコアの良し悪しは評価に直結するものではありません。当たり前の話ですが、まず『人として』どうなのか、なのです。マウント取ったり、ニギりの無理強いをしてはいけません。ゴルフが上手くてもなんにも偉くありません。ゴルファーにとっての最高の賛辞は「また行きましょう」と言われること。そのために避けるべきは『へぼ』じゃなく『やぼ』。ゆめゆめ油断なさらぬよう。

【熱意はわかる。だがしかし】

ショートコースのスタート地点でひとかたまりになって動かない二人組。どうやら男性が女性に振り付けを…じゃなく、スイングのカタチを手取り足取り指南中。当然そこには球を打つという大前提やターゲット意識はなく、あるのはカタチに対する執念のみ。構いたくなる気持ちはわかるけど、まずは好きにやらせてあげて。じゃないと「貴方もゴルフも嫌いになった」なんてことにもなりかねません。

そして練習場では、張り切りまくりの男性が初心者らしき女性にさんざんご高説を垂れ、いざお手本ショットを放てば、これが悲しきマンスラ・チーピン祭り。挙げ句、「実はヒジが痛い」だの「昨日飲み過ぎた」だの、格好悪いことこの上なし。いっそ「わはは、目いっぱいリキんじゃったよ」と笑い飛ばせば好感度も上がるのにね。ゴルフはミスのスポーツ。じゃんじゃんミスしてもいいんだよということを身をもって教えると思えばミスのし甲斐もあるってもんです。

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