甘い梅雨入り前スイカ 次から次へかぶりつく 今帰仁村の農家が育てた20品種を食べ比べ 名護で魅力広める祭り 

フルーツカービングしたスイカをかけてじゃんけんする参加者たち=4月28日、名護市宮里のJAおきなわ名護支店

 【名護・今帰仁】沖縄で4~5月に旬を迎えるスイカの魅力を広めようと「すいか祭りin名護」(主催・かりゆしすいか、虹色らんど、共催・JAおきなわ今帰仁スイカ部会)が4月28日、沖縄県名護市内で開かれた。この日のために今帰仁村内の農家が育ててきた20品種のスイカに参加者が笑顔でかぶりついた。(北部報道部・松田駿太)

 今帰仁村のかりゆしすいか(上間泉穂代表)が市場に出回らない未公開品種3種類を含む20品種を用意した。かりゆしすいかによると、雨が降るとスイカが水分を吸って糖度が下がるため、梅雨入り前のスイカが甘い。特に小雨だった今年のスイカは糖度もサイズも良いという。

 豊見城市から親子三代で訪れた當銘二三江さん(63)は次から次へと配膳されるスイカに圧倒されながら「これまで生産地を気にしたことはあっても、品種を意識したことはなかった。お気に入りを家に買って帰ります」と話した。

 孫の與儀夕莉さん(3)は「黄色いのが一番おいしい。もうおなかいっぱい」と笑顔を見せた。

 スイカクイズ大会で全問正解し、群馬県産の高級スイカを勝ち取った斎藤遊作さん(10)は、事前にスイカについて勉強してクイズ大会に臨んだ。「果物の中で一番スイカが好き。特に果肉全体の甘みの偏りがなくて甘かった『祭りばやし777』がお気に入りです」と好みの品種をPRした。

 かりゆしすいか代表の上間さんは「世界中を探してもこんなに品種を食べられる祭りはない。沖縄は温かくて年中スイカを作ることができる。今後もスイカの魅力をもっともっと伝えていきたい」と意気込んだ。

20品種のスイカを順に頬張るすいか祭りの参加者

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