“空き家予備軍”将来見据えて 小城市でセミナー、早い備え呼びかけ

空き家問題について話すNPO法人空家・空地活用サポートSAGAの塚原功代表理事=小城市のドゥイング三日月

 空き家問題について考えるセミナーが1日、小城市のドゥイング三日月で開かれた。NPO法人空家・空地活用サポートSAGA(佐賀市)の塚原功代表理事が、空き家を生まないために、将来を見据えた早めの備えを呼びかけた。

 塚原さんは、全国の7戸に1戸が空き家になっていることや、65歳以上の高齢者の1人暮らしが増加している現状を紹介した。

 その上で“空き家予備軍”を空き家にしないために、住宅の資産価値や利活用の可能性を探る必要性があると説明。新築物件価格の高騰で近年は中古住宅の需要も増えていることから、耐震診断やインスペクション(建物状況調査)で住宅の価値を見極めることを勧めた。認知症や施設入所で法律行為が難しくなる前に、家族で相続問題を話し合う大切さも強調した。

 同NPOと小城市は4月、深刻化する空き家問題に対応するために連携協定を結んだ。セミナーでは、市の相談窓口や空き家バンク制度の紹介もあった。(古川浩司)

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