豪ANZ、上半期利益が予想ほぼ一致 新たな自社株買い発表

Poonam Behura

[7日 ロイター] - オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が7日発表した上半期(3月終了)決算は、利益が市場予想とほぼ一致した。同行は新たに20億豪ドル(約13億2000万米ドル)の自社株買いを発表した。

キャッシュ利益は前年同期比7%減の35億5000万豪ドル(23億5000万米ドル)となり、UBSがまとめたビジブルアルファのコンセンサス予想(35億4000万豪ドル)をわずかに上回った。

ANZのシェイン・エリオット最高経営責任者(CEO)は「今年いっぱいは国内外ともに厳しい環境が続く見込み」とした。

国境を越えた取引を扱う法人向け決済プラットフォームからの収入増が業績に寄与した。同行は住宅ローン重視の戦略から脱却を図っている。

法人向け事業はキャッシュ利益が15億2000万豪ドルと23年4─9月期比で12%増加。リテール事業は前期比9%減の7億9400万豪ドルだった。

UBSのアナリストは、法人向け事業が引き続き投資家にとって魅力的な材料だとし、自社株買いや保険大手サンコープとの事業統合、さらなる資本還元への期待もプラス要因と指摘した。

ANZは49億豪ドルで買収が承認されたサンコープとの事業統合に向けた準備が順調に進んでいるとした。

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