5月7日、女優・アーティストののん(30)が動画配信サービスDMM TVのドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』に主演することが明らかになった。漫画家・若林稔弥氏の同名4コママンガ(星海社COMICS)の実写化作品となる。
のんが演じるのは、上司からのパワハラに耐え切れずブラック企業を退職した⻄野カナコ。彼女は待遇の良さに魅了され、殺し屋に入社する。人を殺すことにためらいながらも隠れた才能を開花させ、凄腕の殺し屋へと成長していくという痛快アクションコメディ作品だ。そして、不愛想で基本「殺すぞ」しか言わないが、常にカナコを心配し見守る殺し屋の相棒・桜井を演じるのはKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔(36)。
のんは出演にあたり、
《私はコメディ作品が大好きで率先してそのような作品に出てきましたが、今作のようなシニカルなコメディに参加するのは初めてです。自分の中では新たなチャレンジだと感じています。コメディとガチアクションを行き来する大変な撮影となりますが、どちらのジャンルも大好きなので嬉しいです。殺し屋という職業をおかしみで以て表現するので、なかなか難しい課題だぞ…と内心ハラハラしています》
とコメントし、《観る人の心をスカッとさせるストーリーの面白さを伝えられるよう頑張ります》と抱負も語っている。
藤ヶ谷は、
《僕自身ブラックコメディはあまり経験がないので、とても楽しみにしています。のんさんと良いバディになれるよう、チーム一丸となり、面白いブラックコメディをしっかりお届けできるよう頑張ります》
と意気込みを語り、「殺すぞ」しか言わない殺し屋役が大変そうとしながらも、現在、アクションシーンの練習に絶賛励んでいるとのことだ。撮影は6月から始まるという。
両者が出演する実写化ドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』は今冬、DMM TVで配信されるが、「やはり注目は、のんさんと藤ヶ谷さんの初共演が実現したことですよね」とワイドショー関係者は話す。
「のんさんは2013年前期のNHK朝ドラ『あまちゃん』に主演して大ブレイク。瞬く間に人気女優となりましたが、所属事務所からの独立を経て、2016年、活動名を本名の能年玲奈からのんに改名。そして現在は、個人事務所で活動し、株式会社スピーディとエージェント契約を結んでいます。
一方の藤ヶ谷さんのグループ・キスマイは現在、旧ジャニーズの新会社STARTO ENTERTAINMENTに在籍している。そして、スピーディとSTARTO社のトップはどちらも、芸能界の改革者と言われる福田淳氏ですよね」(前同)
■STARTO社代表の福田氏の関与は――
前出のワイドショー関係者は続ける。
「福田氏は、ご自身でも言っていますが、旧ジャニーズから最も遠いところにいた人物。ハリウッドの映画会社で働いてきた彼は、旧態依然とした芸能界や、業界特有のルールが大嫌いで、タレントが自ら考え、判断し、責任も持つエージェント契約を日本の芸能界でも推し進めてきました。
藤ヶ谷さんがいるキスマイ、そしてキスマイメンバーもSTARTO社とエージェント契約を結んでいると見られており、ある意味で現在、のんさんと藤ヶ谷さんは“同じチーム”にいるとも言えそう。ですので、今回ののんさんと藤ヶ谷さんの初共演には、後ろで福田氏の動き、尽力があったのでは、とやはり考えてしまいますよね」
“改革者”の福田氏がトップを務める会社とエージェント契約を結ぶのんと藤ヶ谷が、殺し屋役でバディを組む――芸能界に新たな風が吹いている感じもするが、やはり今回の両者の初共演では、福田氏の裏の動きもあったのだろうか? 本サイトがDMM TVに問い合わせると、
「今回のキャスティングに福田さんは関係しておりません」
と、回答があった。
ドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』のエグゼクティブプロデューサー・久保田哲史はキャスティングについてこうコメントしている。
《意図せずスナイパーとしての才能を開花させてしまうピュアで天然な主人公・カナコを演じられるのは、企画を立ち上げた当初から日本を代表するコメディエンヌとして確かな実力を持つのんさんしかいないと思っていました。
また、少ない表情とセリフでクールさと優しさを表現する必要がある殺し屋の先輩・桜井は、その眼差しで多くの感情を伝えられる藤ヶ谷さんにしかできない役だと思い、この作品はこの2人がいないと完成しないと考え、オファーさせていただきました》
“ピュアで天然な主人公”と“少ない表情とセリフでクールさと優しさを表現する殺し屋”と言われると、確かに両者はドンピシャだ。
「福田氏の関与はいっさいないとのことですが、改革者の福田氏が新会社のSTARTO社のトップに就いたことで、芸能界、テレビ界から旧ジャニーズに生じていた“忖度”がどんどん消えていっているのは確かでしょう。のんさんと藤ヶ谷さんという新たなバディが誕生するというのも、忖度が消え、同じく芸能界になんとなく存在していた“縛り”がなくなっていっているから、とも言えそうです。まさに役柄ピッタリの両者のバディぶりには注目ですね」
来月から撮影に入るというドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』。今冬の配信が楽しみだ。