米大統領発言は正確な理解に基づかず残念、日本の施策説明=官房長官

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Ami Miyazaki

[東京 7日 ロイター] - 林芳正官房長官は7日午前の会見で、バイデン米大統領が1日、日本などは「ゼノフォビア(外国人嫌悪)」で成長が妨げられているとの認識を示したことに関し「正確な理解に基づかない発言であったことは残念」と述べた。米国に申し入れを行い、日本の考えや施策を改めて説明したと明らかにした。

米国側は発言について、移民の存在が米国をより強くすることを説明するものであり、日米関係の重要性、永続性を損ねる趣旨で行われたものではなかったと説明しているとした。

円相場が急騰した4月29日と5月2日に政府・日銀が為替介入に踏み切ったとの観測があることに関し事実関係を問われ、官房長官は「為替介入については、実施の有無を含めて、市場に不測の影響を及ぼす恐れがあることからコメントは控える」と答えた。

LINEヤフーの個人情報流出問題で、主要株主であるネイバーとの資本関係見直しを含む総務省の行政指導が行われたことに関連し、韓国政府が「差別的措置はあってはならない」と表明。官房長官は、海外企業の対日投資を促進する立場に変わりはないとして「特定の国の企業であるかに関係なく、委託先管理が適切に機能する形となることが重要」と指摘し、「必要に応じて韓国政府に丁寧に説明していきたい」と述べた。

韓国外務省は27日、声明で「韓国政府は、自国企業に対する差別的措置はあってはならないという立場を堅持している。この件に関してネイバーの立場を確認し、必要であれば日本側と連絡を取る」と述べた。

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