イオン東北(秋田市)は2025年春、福島県双葉町に「イオン双葉店」(仮称)を出店する。東京電力福島第1原発事故による全町避難を経て、22年8月に住民居住が再開。町は生活再建の歩みを進めている。辻雅信社長(55)に、出店経緯や震災復興への思いを聞いた。
―出店の経緯は。
「双葉町には現在スーパーマーケットがなく、町が昨年出店事業者を公募し、イオン東北が選ばれた。同じく被災した福島県浜通りの広野、浪江両町にも出店してきた。現在は浪江町から双葉町へ移動販売車を走らせているが、住民は町内に店舗がある便利さを求めている。生活基盤が整っていなければ、住民の帰還も進まない。まずは小さな店舗でもスーパーマーケットが必要だという思いがあった」