米公的年金・メディケア、積立金枯渇見通し後ずれ 経済好調で

David Lawder

[ワシントン 6日 ロイター] - 米国の公的年金「ソーシャルセキュリティー」と高齢者向け公的医療保険「メディケア」の給付を支える信託基金は予想を上回る経済成長と生産性向上によって収入が増加し、見通しが若干改善した。財務省が6日に受託者報告書を公表した。

「メディケア病院保険信託基金」の積立金は昨年の報告書の予測より5年遅れ、2036年に枯渇する見込み。それ以降、このプログラムは年間徴税額に基づくと予定給付総額の89%しか支払えないことになる。

ソーシャルセキュリティー信託基金の積立金全体は昨年の予測より1年後ずれし、35年に枯渇する見通し。その後は予定給付総額の83%しか支払えなくなりそうだ。

ベビーブーム世代が引退する中、議会は収入を増やすか、コストを削減するか、給付を削減することで最終的にプログラムを強化する必要がある。バイデン政権は給付削減を拒否し、40万ドル以上の所得がある国民を対象とする給与税引き上げを提案している。

© ロイター