伊波杏樹、全国4都市ツアー完走 新曲「NPNL」リリース&バス・ツアー開催発表も

昨年6月に自身のレーベルQueue me! Disque(キューミー・ディスク)から「Killer Bee」を発表し、アーティスト・デビューを果たした伊波杏樹。

彼女がアーティスト・デビュー後初となる全国4都市を回るツアー〈伊波杏樹 1st LIVE KILLER MIRROR GIG〉を敢行。5月2日東京・EX THEATER ROPPONGIにて、全国4公演の内、唯一バンド編成での開催となった東京公演の熱狂をお届けします。

[ライヴ・レポート]
冒頭、「Killer Bee」のイントロが流れると同時に伊波杏樹がステージ中央に走り込みライブが開幕! 会場のボルテージが急上昇する中、扇情的なパフォーマンスで一気に彼女の世界観に引き込んでいく。

「私は声優や舞台女優をやっていたりもします。そんな私だからこそ歌える歌を届けられるようなアーティストになりたい、そんな気持ちで次のセクションをお届けします」というMCから、まるで舞台ステージで演技をしているかのような仕草と豊かな表情で「Dubbing Water」を歌唱。日々を慈しむような優しい表情での歌唱が印象的な「愛したい毎日」、波に揺られるような心地よいリズムに乗った新曲「マーメイド」で、会場も温かい雰囲気に包まれた。

“私が好きだと思っているものを、みんなと共有したい”というMCからカバーコーナーに突入。公演ごとにカバー楽曲を変えていたそうで、バンマスの多田も「カバー曲の数を見た時に、あれ…多くない? と思った」と話す。東京(昼)公演ではDa-iCE「CITRUS」と、ゆず「栄光の架け橋」をエモーショナルに歌い上げ涙を誘った。

ライブ後半、「盛り上がれる?」と煽ってからの「コカルテ」では攻撃的で激しいバンドサウンドと、ファンたちの割れんばかりの大きな声でのコールが互いに拮抗するかのように呼応し、会場の熱量が再び一気に高まっていく。ラテン調のサウンドに乗って情熱的に歌い踊る「VICTORIA」ではファンの掲げるペンライトで会場が赤く染まる。畳みかけるように「LOVE☆DON!!」を歌うと、まさに会場が一つになって大合唱が沸き起こった。

目の前にいるファンに“変わらず君と笑っていたら たどり着けると分かるんだ”と語り掛けるように歌った新曲「なんでもない日。」でライブ本編を締めくくった。

アンコールを受けて再び登場すると、本ツアーで初披露となったトップハムハット狂を起用した新曲『NPNL』(エヌピーエヌエル)を歌唱。高速ラップも取り入れた複雑な構成の楽曲を実に多彩な表情の中に歌い上げる姿は、彼女の真骨頂でもありながら大きな進化も感じさせてくれた。

6月26日には新曲「NPNL」のリリースが決定、そしてなんと“バスツアー”も開催することを発表した彼女。

「叶えたい夢がたくさんあります!アーティスト活動、ぜひ応援してください!」

アンコールラストに演奏されたのは、自作曲となるレゲエナンバー「Discover」。伊波杏樹から発信される、どこまでも明るくハッピーな空気が会場全体に充満していく。そんな素晴らしい体験をさせてくれるライブだった。

Photo by Kohay Matsu

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