12時間耐久かるた 13都府県から参加者 〝未知の領域〟で耐久力培う 島根県益田市

12時間連続で試合をし、札を取り合う参加者=益田市元町、市民学習センター

 競技かるたの12時間練習会が5日、島根県益田市の市民学習センターであった。小学3年生から54歳まで13都府県から79人が参加し、うち47人は丸半日の試合に挑んだ。

 益田市の競技かるた愛好者団体「西益田いなずま会」が参加者の競技力向上や交流を深める狙いで昨年から開いている。地元を中心に東京都や大阪府、山口県など島根県外からも参加があった。

 競技かるたの試合時間は90分で、実際には70分前後で終了する。参加者は試合の合間に食事を取り、小中学生は健康上の配慮から休憩を兼ねた見学の時間を設けた。

 実行委員長を務めた並河智之さん(51)は「競技かるたの大会では通常、1日6試合が最多で、7試合目からはいわば未知の領域。耐久力も培ってもらう狙いがある」と話した。

 この日は午前9時に第1試合が始まり、午後6時からの第7試合では参加者が開始前に水分を補給したり体を伸ばしてリラックスしたりした後、読み手の声に耳を澄ませ、札を払った。

 昨年に続いて参加した愛媛県の小学校教員(29)は「競技かるた歴は今年で14年。知らない人と出会えて対戦でき、交流が深まるとともに研さんの機会となる」と汗をぬぐった。

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