イトーヨーカドー福島店閉店、従業員にも「温かい拍手を」跡地活用については「現在公表できるものない」福島

およそ40年にわたり営業してきたイトーヨーカドー福島店が、6日に閉店し、多くの人に惜しまれながら幕を下ろしました。

ゴールデンウィーク最終日の6日。夕暮れ時の福島駅西口に、大勢の人が詰めかけました。

手にしているうちわには、「感謝」の文字。午後7時。長年市民に愛されてきたイトーヨーカドー福島店が、最後の営業を終了しました。

イトーヨーカドー福島店・吉田博之店長「イトーヨーカドー福島店は、本日ただいまを持ちまして39年間の営業を終了させていただきます。長きにわたりましてご愛顧賜りましたこと本当にありがとうございます」

従業員にも「温かい拍手を」店長呼びかけ

1985年のオープン以来、39年にわたって福島市の商業施設の中核を担ってきた福島店。5月26日には、郡山店も閉店し、イトーヨーカドーは、県内から撤退します。

集まった人たちは、店との思い出を語りながら、別れを惜しみました。

福島市民「仕事帰りによく寄っていたのですごく悲しい」 福島市民「オープン当初から近くに住んでいて毎日のように小学校の時も通って、子どもが生まれてからは一緒に行くようになって親子2代でお世話になった」 福島市民「東口も西口も空洞化が心配なので、人が集まって楽しめるような施設ができたらいい」

店の前に立った店長は、最後にこう呼びかけました。

吉田博之店長「最後に、閉店が決まって以降もきょうまでお客様のためにと頑張ってくれた従業員一同が控えております。私自身も感謝を申し上げたいところですが、みなさまからもぜひ、温かい拍手をいただけませんでしょうか」

そして、多くの人が見守る中、シャッターが下ろされ、39年の歴史を終えました。

跡地の活用「現在公表できるものはない」

今後について、跡地の具体的な方針は、決まっていません。

土地と建物を所有する東京の不動産会社は「あらゆる方向性を含め検討している」「現在公表できるものはない」と回答しています。

また、福島県の内堀知事は7日の会見で、東口の再開発と合わせて「今後の動向を注視する」と述べるにとどまりました。

東口の再開発の動向に加え、ヨーカドーの閉店で、福島駅前は一層の空洞化を懸念する声が高まっていて、一刻も早く、手を打つ必要がありそうです。

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