近年は被害拡大中 青森市滝沢の県道にイノシシ 撮影の男性「今回が初めて」

青森市滝沢の県道に現れたイノシシ=3日午前8時20分ごろ(廣野さん提供)

 5月3日朝、青森市滝沢小川平の県道清水川滝沢野内線で、野鳥の観察をしていた男性がイノシシ1頭に出くわし、写真に収めた。県によると、県内のイノシシによる被害は今年3月に八戸市の民家で襲われてけが人が出た例があったほか、近年は農産物被害が拡大中。県は「目撃した場合は近づかず、速やかに県か市町村に連絡して」と呼びかけている。

 撮影したのは青森市の団体職員廣野晃久さん(64)。午前8時20分ごろ、趣味で野鳥を撮影中、歩いて向かって来る黒い動物を見つけ、一眼レフカメラの望遠レンズ越しにのぞくとイノシシだったという。イノシシは体長約1.2メートルで、廣野さんの方へ向かってきたが途中で反転し茂みに逃げた。場所は「月光の滝」から南西へ約500メートルの地点。

 8年ほど前からこの場所に訪れているという廣野さんは7日の取材に「これまでサル、テン、イタチ、アナグマ、カモシカを見ているがイノシシは初めて。この日はいなかったが、散歩をする人も見かけるので気をつけてほしい」と話した。

 市環境政策課によると、同市では4月28日に今回の地点から南西約10キロの林でも4頭のイノシシが目撃されている。

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