中華航空の鹿児島定期便が4年ぶり再開 TSMC進出で九州の知名度上昇…台湾からの周遊観光に高まる期待

鹿児島に到着し、記念写真を撮る団体客=7日、霧島市の鹿児島空港国際線ターミナル

 台湾の中華航空(チャイナエアライン)は7日、鹿児島と台北を結ぶ定期便を再開させた。新型コロナウイルスの影響で運休した2020年3月以来約4年ぶり。鹿児島空港(霧島市)でコロナ前に就航していた国際定期便4路線のうち再開は3路線目。

 同日午前11時20分ごろ、ほぼ満席の156人を乗せた第1便が鹿児島空港に到着した。国際線ターミナルでは、県や県観光連盟の職員らが「ホアンイン(ようこそ)」と中国語で歓迎し、観光地のパンフレットや特産品を詰めた袋を配布。鹿児島空港ビルディングは、台湾地震支援の意味も込め、空港内で使える商品券1000円分を手渡した。

 台北便は火、土曜日の週2往復。同航空の郭紹賢(グオシャオシエン)熊本支店長(42)は「台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に進出し、九州の知名度は上がっている。福岡、熊本にも定期便があるので、周遊性を高める商品ができる」と期待した。

 同空港では、飛行機の誘導や貨物の積み降ろしといった地上業務を担う職員が不足している。残る上海線に対し塩田康一知事は「航空会社からは再開に向けて意欲があると聞いている。できるだけ早く受け入れ体制を整えて実現したい」と話した。

鹿児島の特産品が入った袋を受け取り、歓迎を受ける乗客=7日、霧島市の鹿児島空港国際線ターミナル
〈別カット〉鹿児島の特産品が入った袋を受け取り、歓迎を受ける乗客=7日、霧島市の鹿児島空港国際線ターミナル

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