ロシアで米国人2人が拘束、1人は窃盗容疑の米軍兵士

[モスクワ 7日 ロイター] - ロシア内務省と裁判所は7日、米国人2人をそれぞれ別の容疑で拘束していると明らかにした。1人は米軍の兵士という。

ロシア外務省は、事件に政治的要素はなく、スパイ容疑はかけられていないとした。裁判所によると、この米兵はゴードン・ブラック(34)で7月2日まで拘留される。

ロシア内務省によると、交際相手の女性が窃盗被害を届け出た。2人は韓国で出会い、米兵が女性に会いにウラジオストクに来たが、そこで口論になった。その後、女性が被害届を出したとしている。

米ホワイトハウスは同日、ロシアで米国人2人が別々の案件で拘束されていると発表。ジャンピエール大統領報道官は2人とも米政府を代表する立場ではないとし、国務省が大使館・総領事館を通じて2人に接触を試みていると明らかにした。

米国防総省は陸軍の2等軍曹であるブラック氏が軍の許可なくウラジオストクに行き、ウラジオストクに入る前に中国も通過していたと明らかにした。

米陸軍によると、同氏は韓国に駐留していたが、帰国が決まっていた。モスクワにある米大使館に今月3日、ロシア内務省からブラック氏が「個人財産の窃盗」で逮捕されたと連絡があった。現在は公判を待っているという。

ブラック氏の母親は米ABCニュースの番組で、ロシア行きにいい気持ちがしないと息子に話したが強行したと述べ、交際相手のロシア女性にだまされたようだと主張した。

これとは別にモスクワの裁判所は「ウィリアム・ラッセル・ナイカム」とする米国民を「軽微なフーリガン行為」で10日間拘留すると発表した。

同容疑者は酒を飲んだ後、外で裸でいるところを発見された。「社会、国民、公共秩序に対して明らかに礼を欠いた」としている。

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