【インドネシア】MRT延伸、三井住友建設の工区が進捗51%[運輸]

グロドック駅からコタ駅へ向かってシールド工法による掘削工事が進んでいる地下トンネル=7日、ジャカルタ特別州(NNA撮影)

三井住友建設は7日、インドネシアの首都ジャカルタの都市高速鉄道(MRT)南北線の延伸工事で、同社が国営建設フタマ・カルヤと共同で請け負っている工区「CP203」の建設進捗(しんちょく)率が51%に達したと明らかにした。2027年2月までの完工を予定する。

同工区は、すでに開通しているMRT南北線第1期の北端ブンダランHI駅から、西ジャカルタのコタ駅までを延伸する第2期(フェーズ2A)のうちの一区。フェーズ2A全体では、延長約5.8キロメートルの地下鉄路線を建設し、7駅を新たに設ける計画で、◇「CP201」(ブンダランHI駅—ハルモニ駅間)◇「CP202」(ハルモニ駅—マンガブサール駅間)◇CP203(マンガブサール駅—コタ駅間)——と3工区に分かれている。

三井住友建設が担うCP203は、21年9月に着工した。当初は工期63カ月の計画だったが、旧市街地で歴史的建造物に囲まれるコタ駅エリアで遺跡が発見されたことから工期が延びているという。

3月20日からは、西ジャカルタのグロドック駅でシールド工法による地下トンネルの掘削工事を開始しており、5月7日までにコタ駅側へ約80メートルを掘り進めた。

三井住友建設は、MRT南北線の第1期でも建設を手がけた。延伸工事では第1期で培ったノウハウや知見を活用しながら進めているという。

MRTを運行する州営MRTジャカルタによると、フェーズ2A全体の建設進捗率は4月25日時点で34.29%、CP201が75.83%、CP202は29.38%。30年までに全区間での運行開始を目指している。

フェーズ2Aは、第1期に引き続き、日本の円借款で建設されている。

グロドック駅で組み立てが完了したシールドマシン。8月ごろからマンガブサール駅へ向かって地下トンネルの掘削工事が開始される予定=7日、ジャカルタ特別州(NNA撮影)

© 株式会社NNA