GW関西、中京客は減 サンダーバード10%減、しらさぎ半分に 延伸の乗り換え負担影響か

東京行きの北陸新幹線に乗り込む帰省客=5日、富山駅

  ●新幹線は14%増

 JR西日本金沢支社が7日発表したゴールデンウイーク(4月26日~5月6日)の利用状況によると、関西方面から敦賀で北陸新幹線に接続する特急「サンダーバード」が前年比10%減に落ち込んだ。新幹線の延伸に伴う乗り換えの負担増などが影響したとみられる。東京―福井間の移動に利用されてきた中京方面からの「しらさぎ」は、首都圏から直通となった新幹線へのシフトが進み、前年の51%にとどまった。

 期間中、サンダーバードの利用者数は19万8千人だった。JR西日本は、乗り換え負担のほか、大型連休が「北陸応援割」の期間外となったことや能登半島地震の影響を理由に挙げた。しらさぎは4万3千人で、前年からほぼ半減した。

 また、JR西日本によると、サンダーバード、しらさぎは新幹線の敦賀延伸に合わせて全席が指定席となった。この影響で自由席を備えた新快速列車に需要がシフトした可能性がある。

 北陸新幹線上越妙高―糸魚川間の利用は前年比14%増の35万6千人で、新型コロナ前の2018年比では10%増加した。1日当たりの平均利用者数は3万2千人で、15年の金沢開業以降のGWでは、10連休があった19年(3万7千人)に次いで多かった。

 乗車率が100%を超えたのは上下線で計11本で、JR西の担当者は「敦賀延伸後初の大型連休とあって北陸への注目度は高く、首都圏客に旅行などで多く利用してもらえた」と話した。

 延伸区間の一部である金沢―福井間のGW中の利用は上下線計27万人で、特急が運行していた前年比で18%増だった。

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