東京メトロ/東西線南砂町駅(東京都江東区)改良工事の現場公開、ホームを増設

◇5月10~13日は終日運休
東京メトロは7日、東京都江東区の東西線南砂町駅で進めている駅改良工事の現場を報道機関に公開した。ホームを増設して1面2線から2面3線にすることで列車の交互発着を可能にする。ホーム上の混雑緩和や遅延防止につなげる。同時に既存の改札口を1カ所に集約してコンコースも設ける。11日始発から12日終電にかけて東陽町駅~西葛西駅間を終日運休し、増設ホーム側への線路切り替え作業に入る。
東京メトロは輸送力の強化と混雑緩和を目的に、南砂町駅の改良を2011年度の事業計画に盛り込んだ。他の駅に比べて施工しやすいのが同駅を選んだ理由で、12年に工事着手した。増設したホームに1本線路を敷設して同一方向の列車を交互に発着できるようにし、列車の遅延防止を図る。
11日に実施する切り替え工事は初弾に当たり、中野方面行きの線路を南側に切り替える。分岐器(ポイント)の新設や設備工事などを実施し、増設するホームに通じる線路を接続する。施工範囲は約670メートル、ホーム幅は最大約9メートル。同時に改札機や券売機などの移設工事も進める。土木工事は始端部工区を熊谷組、中央部工区と建築・電気工事を大成建設・竹中土木JVが担当している。
その後、残る2回の線路切り替え工事を行って2面3線化する。改良工事の完了時期は未定だが、「27年度以降」(吉田敬鉄道本部改良建設部第一工事事務所長)を見通す。
切り替え工事に伴い、東陽町駅と葛西駅で折り返し運転を行う。他の鉄道路線を利用した迂回(うかい)を呼び掛けている。1969年3月に開業した南砂町駅は1日に約5万4000人が利用している。

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