リバスタ/新施工管理サービス「ゲンバトン」開発、現場業務標準化・大林組が全面協力

リバスタ(東京都江東区、高橋巧代表取締役)は、大林組の全面的な協力を受け、建設現場の業務標準化やナレッジ共有・活用、ノウハウ継承を支援する新たな施工管理サービス「GENBATON(ゲンバトン)」を開発した。現場を管理する上で各工種の手順やルールの業務の標準化などを支援し、経験が浅い社員でも早期に戦力化できるのが特徴。大林組は昨年度から同サービスを試行。4月に全国の建築新規現場で順次利用を開始した。リバスタは今秋にも一般販売を開始する予定だ。
担い手不足や時間外労働の削減に伴い、現場では経験の浅い社員や派遣社員が急増。こうした現場職員の教育を充実させ、早期の戦力化が課題となっている。同社は2023年5月に大林組と基本合意書を締結。大林組に現場業務のノウハウを提供してもらいながら、「業務標準化」や「ナレッジ共有・活用」「ノウハウ継承」の三つの視点から、新たな施工管理サービス「GENBATON」を開発した。
第1弾として「書類管理」と「出来高・歩掛管理」「施工計画」の3業務のサービスを開始。書類管理では書類の作成から承認(電子回覧)まで、一連のプロセスを関係者全体で管理・共有できる。書類ごとに作成者や進捗状況、期日、保存先などを簡単かつタイムリーに把握でき、特に施工計画など、漏れや遅延が許されない書類作成業務の円滑化を可能にする。
出来高・歩掛管理では、工事担当者が工種、場所、1次協力会社、月ごとの作業人工、出来高実績、歩掛かりを簡単に把握できる。施工の完了範囲を図面に書き込む機能もあり、出来高根拠資料の作成、報告にも活用が可能だ。
施工計画は計画の検討・調整業務について、工種や工法ごとにノウハウをひな型にすることで、各現場で利活用できる。経験の浅い社員でも自発的に施工計画の検討に取り組めるようになるだけでなく、上長の視点から配下の社員の計画状況が常に可視化されることで、適時アドバイスやフォローが入れやすくなる。
「GENBATON」は同社の建設現場施工管理サービス「Buildee(ビルディー)」との連動が可能で、「Buildee」利用者は新たに初期設定やマスタ登録、ユーザーID発行・普及などの手間を削減できる。同社はサービスの第2弾として「施工図管理」の試行版を開発済みで、このサービスも大林組による全面協力の下で試行中だ。

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