三重県/24年度の建設DX取り組み公表、施工段階でもBIM・CIM試行

三重県は、「三重県建設産業活性化プラン2024」に基づく本年度の建設DXの取り組み内容を公表した。情報共有システム(ASP)の活用拡大や遠隔臨場、ICT活用工事の推進などにより、労働環境の改善や生産性の向上を目指す。2021年度から設計段階で活用してきたBIM/CIMは本年度から施工段階でも試行する。
23年度に本格導入したASPは、勤怠管理やウェブ会議、遠隔臨場への活用が可能で、移動時間やコストの削減に貢献する。本年度は説明会や講習会を開くほか、ガイドブックも作成し活用拡大を図る。県発注工事でAランク建設企業の活用率30%を目標に掲げた。
18年度から実施しているICT活用工事の23年度の土工の実施率は70%だった。本年度は、発注者が3D測量や3D測量データを受注者に提供。ICT活用の疑問点を相談できる窓口も県庁に新たに開設し、取り組みやすい環境を整備する。講習会も初中級や上級など各段階に応じて開催し、導入や活用促進をサポートする。本年度は実施率86%を目指す。適用工種に構造物工(橋梁上部)も追加する。
施工段階でのBIM/CIMは、これまでの設計での試行で得られた3Dモデルを活用する。施工計画補助や現場作業員への説明、理解補助につなげる。本年度の目標件数は5件。試行要領は策定せず、特記仕様書などで活用方法などを説明する予定。

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