香川県ら/ハイレゾと立地協定締結、AI開発用GPUデータセンター整備で

香川県の池田豊人知事と大西秀人高松市長、前田武俊綾川町長、データセンター運営会社のハイレゾ(東京都新宿区)の志倉喜幸社長が7日、高松市の県庁で中四国初となるAI開発用の画像処理装置(GPU)専用データセンターの立地協定を締結した。
ハイレゾが特別目的会社を設立し、高松市のRISTかがわの実験棟(延べ675平方メートル)と綾川町の綾上中学校跡地に残る体育館(同1008平方メートル)の2カ所に整備する。既存施設や廃校を活用したデータセンターを核に、AI関連の企業や人材の集積を目指す地方創生モデルとして注目を集めそうだ。
RISTかがわの所在地は林町2217の15。7月に着工し、10月に1次工事、2025年2月に2次工事の完成を目指す。投資額は約100億円。綾上中跡地の所在地は山田上1180。12月の着工、25年8月の完成を予定している。投資額は約110億円。
いずれも最新のGPUサーバーを約100台設置する。天井高が確保でき、サーバー運営上の課題となる熱を冷やすのに有効という。床には免震プレートを設置する。設計・施工を一括で発注する方針だ。
池田知事は「今回の立地を弾みにAI周辺技術や企業の活動が発展するよう支援していきたい」と述べた。志倉社長は「地方創生の大きな試みだ」と期待を語った。県の産業AI参与を務める松尾豊東京大学大学院工学系研究科教授による「香川県AI推進企業」に初めて認定され、認定式も行われた。

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