茨城空港 旅客25%増 国内線最多70万人 23年度

茨城空港利用者数推移

茨城県は7日、茨城空港(同県小美玉市)の2023年度の旅客数が前年度比25.5%増の74万8396人となり、過去3番目に多かったと発表した。新型コロナ5類移行に伴う規制緩和で、国内線と国際線の需要がともに回復。国内線は過去最多を更新し、70万人を突破した。

旅客数は、東京航空局が公表した速報値。22年度の59万6536人から15万1860人増えた。過去最多は19年度の77万6002人で、コロナ禍前の96.4%まで回復した。

国内線は70万108人で、22年度比10万4715人の増加。県によると、スカイマークの定期4路線(札幌、神戸、福岡、那覇)がいずれも好調だった。月別利用者はコロナ5類移行前後の4~6月が44.8~73.5%増となった。

秋の観光シーズンの10~11月も旅客数を伸ばしたほか、今年1~3月の利用者も月当たり5~6万人台と堅調に推移。県が3月時点で予測した年間65万人を超え、70万人に達した。

国際線は4万8288人で、5往復のみの運航だった22年度から4万7145人と大幅に増えた。月別では、定期線の中国・上海便が一時運航を再開した8月が7839人と目立った。昨年3月から週2便の運航が再開された台湾・台北便は、安定した観光需要で利用を伸ばした。

県は4月から運航が始まった台湾・高雄を含め、国内外の就航先で利用促進に向けたプロモーションを引き続き展開する。旅行会社を対象としたファムトリップ(視察旅行)も進め、韓国や台湾のゴルフ客などの誘客を図る方針。

県空港対策課は「運休している上海便や西安便の早期運航再開に向けても働きかけを強め、さらなる利用拡大に努めたい」としている。

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