【早出し】南陽林野火災が鎮圧 発生4日目、避難指示を解除

鎮圧に向けて現場の状況などを協議する現場指揮本部=7日午後5時19分、南陽市・向山公園

 南陽市宮内の秋葉山で発生した大規模林野火災で、置賜広域行政事務組合消防本部は7日午後5時57分、火炎は確認できなくなったとして、鎮圧したと判断した。市は川樋の一部と新田、内原の3地区の148世帯、計410人に出していた避難指示も同時刻に解除した。焼損面積は前日の確認で137ヘクタールまで拡大していたが、懸命な消火活動と降雨もあり、発生4日目で鎮圧に至った。

 断続的に雨が降る中、7日も陸上自衛隊のヘリコプターや県消防防災ヘリ「もがみ」による上空からの放水とともに、地元消防団員100人以上が入山し、消火活動に当たった。火の勢いは弱まっていたが、秋葉山(標高561メートル)の山頂や北側を中心に、残り火があり、集中的な放水を展開した。日没前、ほぼ消し止めることができた。

 市や同消防本部によると、林野火災は4日午後0時50分ごろ、秋葉山西側の山林から発生したとみられる。火は山頂付近まで及び、同日は初期消火に当たった70代男性が足にやけどをした。山頂の山小屋とトイレの2棟が焼けた。焼損範囲は4日夕時点で約40ヘクタール、翌5日には2倍以上の約95ヘクタールまで拡大。6日午後7時の段階で約137ヘクタールまで広がった。他に人的や建物などへの被害は確認されていない。

 連日ヘリコプターを投入し、上空からの放水と地上からの消火活動も精力的に進められた。市は5日夕に内原、新田、川樋の一部の計3地区に避難指示を出し、最寄りの公民館3カ所を避難所に指定した。最大で計26人が身を寄せたが、避難指示解除とともに、避難所も閉鎖した。

 きょう8日も鎮火に向け、消火活動を展開する。

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