「中津城下まち歩きマップ」完成 福沢諭吉が過ごした幕末と比較可能【大分県】

福沢諭吉が過ごした幕末と現在の街並みを比較しながら楽しめる=中津市役所
江戸時代の「中津城下絵図」に半透明の現代地図を重ねることで街の変容が分かる

 【中津】中津市ゆかりの偉人福沢諭吉が過ごした幕末と現在の街並みを比較しながら楽しめる「中津城下まち歩きマップ」(A3判・2枚セット)が完成した。江戸時代の城下町を描いた「中津城下絵図」に半透明の現代地図を重ねることで、街の変容が分かる仕組みとなっている。

 7月の1万円札の肖像交代を前に、郷土の偉人を改めて顕彰しようと市などが取り組む「不滅の福沢プロジェクト」の一環。福沢研究を進める慶応大の山内慶太教授の監修で、市が作った。事業費430万円。

 マップは表裏に同絵図やガイドマップを掲載した本体と、別刷りの現代地図が付く。同絵図に現代絵図を重ねると街並みの変遷のほか、市中心部に空襲の被害がなく、江戸時代の町割りや道筋が変わらず残っていることなどが見て取れる。

 ガイドマップでは福沢諭吉の生涯や深く関わった人物、関係する建築物などを紹介。QRコードをスマートフォンで読み取ると、衛星利用測位システム(GPS)により現在地を表示しながら街歩きを楽しむこともできる。

 市観光課は「福沢先生が歩いたであろう道をたどりながら、市街地の散策を楽しんでほしい」と話している。

 2万部作製。福沢諭吉旧居・福沢記念館(留守居町)、中津城(二ノ丁)、市歴史博物館(三ノ丁)の3館共通観覧券(高校生以上・700円)購入者に配布している。問い合わせは同課(0979.62.9034)。

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