欧州の自動車部品メーカー、競争に勝てず―独メディア

6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国メーカーとの競争で劣勢に立たされている欧州の自動車部品メーカーが続々と減産や人員削減を発表する事態になっていると報じた。資料写真。

2024年5月6日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国メーカーとの競争で劣勢に立たされている欧州の自動車部品メーカーが続々と減産や人員削減を発表する事態になっていると報じた。

記事は、ドイツの自動車部品メーカー・コンチネンタルが同国北部のギフホルンに設けた自動車部品工場が27年に生産を終了する予定であると紹介。同社は「競争力のある」コストを維持するために生産拠点をドイツからクロアチア、チェコ共和国、ウェールズに移転する計画を進めているほか、全世界で約7000人の雇用を削減する予定だと伝えた。

また、内燃エンジンの停止と中国との競争激化という二重の打撃により、同社のみならずボッシュ、ZF、ベバストといった自動車製品サプライヤーが減産計画を発表し、人員削減の数は増加の一途をたどっていると指摘。欧州連合(EU)は域内の自動車産業を活性化させ、アジアのライバル企業による不当廉売に対応する動きを見せている一方で、35年から化石燃料を使用した新車の販売を禁止する計画であることから、一部の雇用で余剰が発生し、削減に至ることは避けられないとした。さらに、現在の人員削減の波を生き残った雇用についても、ますますシェアを拡大している中国のライバルからの圧力を一層受けることになると指摘している。

記事は、ドイツ自動車工業会(VDA)の調査によると、ドイツではこの分野の企業の3分の1が、コスト削減のために今後数年のうちに生産の一部を国外に移すことを計画していると紹介。ドイツ西部のザールルイスでは、米フォードの自動車工場がすでに3400人を解雇しており、今後工場が閉鎖されれば、地元のサプライヤーネットワークも職を失うことになり、町の産業が消失する危機に直面することを伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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