ドラフトでのRB指名について「多ければ多いほどいい」と語るドルフィンズRBモスタート

マイアミ・ドルフィンズのラヒーム・モスタート【AP Photo/Rebecca Blackwell】

32歳になったラヒーム・モスタートは正式にマイアミ・ドルフィンズのランニングバック(RB)の中で最年長となった。

とはいえ、年齢は単なる数字に過ぎず、モスタートには知恵というアドバンテージがある。最近のシーズンを見る限り、モスタートはまだプレーできる状態だ。しかし、ドルフィンズが2年連続でランニングバックをドラフト指名したことから、モスタートは2024年により多くの選手と競い合うことになっている。

チーム公式記録によると、モスタートは現地7日(火)に、ドルフィンズがドラフト4巡目でテネシー大学のジェイレン・ライトを指名したことについて「ああ、あのときの俺のリアクションは“何でもいいさ、どうしようもない”っていう感じだった」と明かしたという。

「ポジションに関係なく、ドラフトのドラマはいつも同じ典型的なものだ。でも、いや、正直に言うとジェイレンが入ってくることにワクワクしている。もう1人のジェイレンがチームに加わった。彼がここに来ることにも、彼を指導して、このオフェンスの中で手助けをすることにもワクワクしている。俺たちに何ができるか見てみよう」

ドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りし、チームを転々としていたところからサンフランシスコ・49ersとドルフィンズでブレイクを果たし、スター選手へと成長を遂げたモスタートは、すでに下馬評を覆している。ドルフィンズでの2シーズンで1,903ヤード、タッチダウンラン21回を記録したモスタートは、ランニングバックにとって最も恐ろしい30歳の壁を乗り越えたと言えよう。

ドルフィンズがドラフトでランニングバックをまたしても指名したことで、競争が激化すると見られている中でも、モスタートは1年前のデボン・エイチェーンと同じようにライトがマイアミにもたらすものに好感を抱いている。

「つまり、多ければ多いほどいい」と語ったモスタートは次のように続けた。

「俺はそう思っている。特にこのオフェンスではね。多くの特性を活用することができるし、スピードは間違いなく俺たちが最大限に生かしたい特性だ。だから、もう1人の選手を加えることができれば、その選手は自分の特性と貢献をオフェンスにもたらしてくれるし、彼のスピードは間違いなく俺たちにとってものすごく有益なものになるはずだ」

「俺たちは今、3人のバックスを一度に起用して、それにレシーバーやタイトエンドも並べることができる。つまり、オフェンスでできることはいろいろとある。特に、スピードの違う選手を使ってね」

ドルフィンズがスピードに依存し、スピードで成功しているのは事実だ。それは、2023年シーズンに2年連続となるポストシーズン進出の原動力となった爆発的なオフェンスの大きな特徴となっている。しかしモスタートは、自分が最終的に退団することをドルフィンズが計画していることも知らなければならない。

幸運なことに、モスタートは既存の契約に1年を追加する形で調整された契約にサインしたことで、2024年からあと2シーズン、ドルフィンズでプレーできるようになった。32歳という年齢を考慮すると、その他の点で期待するのは愚かだと言えよう。

そのような中で、モスタートは自分より若いチームメイトの手助けをしながら、現状を受け入れることに専念している。

モスタートは5月に仕事に取りかかることについて「俺は直接的な経験が大事だと思っていて、これまで、どのチームに所属しようが、チームが誰をドラフトしようが、俺は常にその機会を利用してきた」とコメント。

「自分のためだけじゃなくて、周りの人たちやチームのメンバーのためでもある。みんながここに来ることにただただ興奮している。彼は今週末にルーキーミニキャンプでここに来る予定だ。楽しくなるだろう。エキサイティングになりそうだ。さっきも言ったように、彼と一緒に仕事をするのが待ちきれない」

すべてがうまくいけば、ドルフィンズは最も経験豊富なモスタートを中心に、危険なバックフィールドトリオを構築できるだろう。そして、モスタートが活躍すれば、ドルフィンズはこれからの数年間、安泰になるかもしれない。

【RA】

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