【ソフトバンク】首位快走の立役者は、育成から昇格の若手成長株 「数字以上の貢献度」で起爆剤に

ソフトバンクが首位を快走している。

「川村友斗が期待以上の活躍をしている」

2024年5月7日の日本ハム戦(ペイペイドーム)は手に汗握る投手戦だった。

先発の有原航平が8回5安打1失点と好投すると、9回以降は救援陣が無失点で踏ん張り、試合は1-1で延長12回へ。

無死満塁の好機を作り、代打・周東佑京の左犠飛でサヨナラ勝ちを飾った。

3連勝で貯金は今シーズン最多タイの12に。スポーツ紙デスクは、好調の立役者として若手成長株の名前を挙げる。川村友斗だ。

「川村友斗が期待以上の活躍をしているのが大きい。5日の西武戦(ベルーナドーム)から11試合連続安打を放つなど、ミート能力が高いうえに四球をきっちり選べる。川村は外野の全ポジションを守れるので、柳田悠岐、近藤健介を指名打者に回して体の負担を軽減することが可能になっている。残している数字以上に貢献度は大きいですよ」

ウォーカーのファーム降格でチャンスつかむ

巨人からトレードで加入したアダム・ウォーカーは外野の守備に難があるため、主に指名打者で起用されていた。

ところが、打率.169、1本塁打、3打点と打撃不振で4月30日にファーム降格。打線のスケールダウンが懸念されていた。

そんな中、育成契約から開幕前に支配下昇格した川村が4月下旬以降に6番に入り、打率.340とポイントゲッターになっている。

北海道出身の24歳。北海高、仙台大を経て21年育成ドラフト2位で入団し、プロ3年目に野球人生が劇的に変わろうとしている。

野手の若返りが進まない中、川村の存在は他の選手たちにとってもいい刺激になるだろう。

とはいえ、最近2試合は無安打と相手バッテリーのマークも厳しくなっている。この壁を乗り越えられるか。(中町顕吾)

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