「10代バス運転手」目指し教習 群馬・前橋市

バス業界で運転手の確保が課題となるなか、前橋市のバス会社に勤める19歳の男性社員が運転手を目指して自動車教習所に通っています。

バスのハンドルを握るのは船内天翔さん(19)です。

船内さんは4月、前橋市のバス会社・永井運輸に入社。現在はバスの運転手を目指して自動車教習所に通っています。

この日の教習は、仮免許の試験直前。船内さんは縦列駐車や方向転換などをミスなくこなしていました。

2022年5月、大型2種免許の取得条件が緩和されました。これまでは「21歳以上かつ普通免許取得3年以上」でしたが、特例教習を受ければ「19歳以上かつ普通免許取得1年以上」となりました。

船内さんは大型2種免許を取得した後、社内研修を経てバスの運転手となりますが、永井運輸によりますと、10代の路線バス運転手は県内では初めてです。

「テレビ番組で19歳でバス運転手を目指す特集があったので、それで挑戦したいと思いました。19歳でこういったバス業界へ入るチャンスをくれた会社には感謝しています。」(永井運輸・船内さん)

永井運輸では、船内さんのほかにも20代の女性社員など若い世代がバスの運転手を目指して自動車教習所に通っています。

4月、いわゆる「バスの2024年問題」で運転手の労働時間の規制が強化され、県内でも一部のバス路線で廃止や減便がありました。

永井運輸では、規制の強化で労働環境が改善している点をPRし、引き続き、業界全体で運転手の確保につなげたいとしています。

「この業界っていうのは年齢層が高いものですから、こういう若い人が入社していただくっていうのは非常にありがたいことです。この仕事を志していただける人が増えればという思いで、条件的にもこれから良くしていくようなことを会社としても目指しております。」(永井運輸・小又常務)

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