山本由伸に「ドジャースのエース」評価相次ぐ 米敏腕記者が本領発揮の要因分析

雄たけびを上げる山本由伸(ロイター)

ドジャースの山本由伸投手(25)が7日(日本時間8日)、本拠地ロサンゼルスでのマーリンズ戦で8回2失点の好投で4勝目を挙げた。チームは8―2の快勝。無四球、5安打、5奪三振という文句なしの内容で、自己最長イニングをテンポよく97球で投げ切った。

前回登板から中5日でマウンドに上がった右腕は初回、先頭・チザムに初球を捉えられて先頭打者弾を献上。6回にもデラクルーズにソロアーチを被弾するも、失点はこの2点だけだった。

メジャーデビュー戦となった韓国シリーズのパドレス戦で1回5失点でKOされたが、以降は本来の実力を発揮。45・00だった防御率は2・79まで改善。この日は97球中73球の高いストライク率が証明するように日本時代の精緻なコントロールが光った。

「ロサンゼルス・タイムズ」のジャック・ハリス記者は、3試合連続のクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を達成した右腕のパフォーマンス向上の要因に着目した。ロバーツ監督の「自分を信じていない、あるいは自分のことを気にしていない人たちに自分の実力を証明しなければならないと感じている時、成功するのは難しい」という言葉を引用。結果の継続性が精神的な安定とチームの信頼回復を促進し、メンタル的余裕が本来の輝きを取り戻しているとした。

「USA Today」の敏腕記者として知られるボブ・ナイチンゲール氏は自身のX(旧ツイッター)で「ドジャースのエース」と表現。ハリス記者も自身の記事で同様の表現で称賛した。NPB3年連続「沢村賞」「投手4冠」の輝きを見事に取り戻した山本が、メジャーを席巻し始めた。

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