新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行されて、5月8日で1年になります。
ワクチンの無料接種や治療薬の補助などの公費支援は今年3月末で終了し、通常の医療体制に移行。
行動制限の法的根拠がなくなり、社会・経済活動は以前に戻っています。
一方、全国の基幹定点医療機関約500か所に入院した患者数は今年4万2352人います。
高齢者の割合が高いですが、10歳未満も約2500人いて、どの年代でも感染するリスクは依然残っています。
新型コロナに感染したらどんな症状が出て、治療にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
GW明けの発熱外来
福岡市西区で発熱外来を行う「やまもとホームクリニック」。
ゴールデンウィークが明けた8日午前も、発熱して検査を受けに来た患者が多くみられました。
患者を診察するやまもとホームクリニック山本希治院長「お母さんが新型コロナになって、息子さんにうつって、最後はどうにかお父さんが頑張っている状況ですよね。もうちょっとだけ気を付けて」
7日は9人が検査を行い、3人が新型コロナ陽性。
8日は午前中だけで8人中4人が陽性でした。
やまもとホームクリニック山本希治院長「40度近い高い熱が出て来られる人もいますので、風邪の症状よりも新型コロナの方が熱が高い印象があります。高齢で基礎疾患がある人だと重症化することがあるのと今現在でも高齢者施設でクラスターも起きています。正直この連休中もそういう治療をしています。」
検査にかかる費用は
検査費用は医療機関によって異なります。このクリニックでは、初診料込みで抗原検査が約3000円、PCR検査が約5000円です。
それとは別に解熱剤や痰切りなどの薬が処方され、症状の経過を見ることになります。
新型コロナの治療薬は高額でしたが、今年3月までは公費支援があり、3000円から9000円を上限に処方されていました。
しかし、公費支援が打ち切られた4月以降は自己負担となり、
薬の種類によって支払う総額は変わりますが、1割負担の場合約5200円から9900円。
3割負担の場合は約1万5500円から2万9700円かかるということです。
また、こちらのクリニックでは5類に移行してから新型コロナの治療薬を処方したケースはないといいます。
やまもとホームクリニック山本希治院長「実際、新型コロナの治療薬が3万円の負担って言われるとみなさんびっくりされますし、正直、処方してるかというとほとんど値段的にもちょっとできない状況がある。新型コロナが決してなくなっている訳ではないので、いつか大流行の時が来るかもしれない。それに対して病院としては備えというか対策対応をしっかりしていこうと思っています。」
入院した場合にかかる費用
症状が重く、入院した場合の費用です。
厚労省の試算では、75歳以上で住民税非課税世帯ではなく年収370万円までの場合は7日間で3万9800円から5万7600円。別途、食事代がかかります。
ワクチン接種
新型コロナのワクチン接種については、65歳以上の高齢者と60歳から64歳で重症化リスクが高い人はインフルエンザと同様に年に1回の接種を国がすすめています。
今年の秋~冬に接種が予定されていますが、費用は7000円程度になる見込みです。
その他の人は任意接種で、自己負担は7000円を超える見通しです。