F1マイアミGPの週末、メルセデスのジュニアドライバー、アンドレア・キミ・アントネッリが、次戦エミリア・ロマーニャGPにもウイリアムズのローガン・サージェントの代わりに参戦し、F1デビューを飾るといううわさが飛び交ったが、メルセデスとウイリアムズはこれを否定した。
メルセデスは、今年FIA F2に参戦している17歳のアントネッリを、将来F1レースドライバーに起用したいと考えている。しかしその前にウイリアムズに貸し出して、プレッシャーが比較的少ない状態でF1を経験させるという選択肢もある。
アントネッリは8月25日にF1に参戦可能な最低年齢の18歳になるが、FIAに対し、17歳の段階でアントネッリにF1への出場許可を与えるよう要請がなされていることが分かった。アントネッリはF1参戦に必要なスーパーライセンスポイントをすでに獲得している。
FIAは、許可を与えるためには規則の変更が必要であり、適切なプロセスに従って関係者の合意を得る必要があると述べている。メルセデスは、その要請を自分たちは行っていないと明言しており、FIAへの要請を行ったのは、ウイリアムズであると考えられている。
一方でウイリアムズ代表ジェームズ・ボウルズは、イモラからサージェントを降ろしてアントネッリを乗せるという説については否定した。
「彼がイモラで走るといううわさが流れていたが、彼はイモラでマシンに乗ることはない」とボウルズが述べたとFormula1.comが伝えた。
「我々は2026年と2025年のドライバーについて評価しているところだ。この2年間に向けて適切なドライバーペアを確保したい。(2026年に)規則が変更されるので、その時期にドライバー変更をしたくない」
「今のところ、その期間(2025年と2026年)に関して4、5人のドライバーと話をしている」
「アントネッリが素晴らしいスキルを持っていることに疑いの余地はない。しかし彼は20カ月前にはF4のマシンに乗っていた」
メルセデスは今年アントネッリのために多数のF1テストを計画しているが、トト・ウォルフ代表は、アントネッリにとって今の最優先事項はFIA F2に集中することだと語った。
「たくさんのストーリーが作られているが、それは彼のためにならない。彼はF2での活動に集中する必要があるのだ」
「(F1に)慣れさせるために我々は多数のテストを計画し、彼を走らせている。我々のセカンドドライバーの決定は、数カ月先とは言わないが、数週間は先になると思う。FIAに対して、(アントネッリに)早期の許可を出すことについてのアプローチは、我々からは一切行っていない」
アントネッリは2022年にイタリアF4とドイツF4でタイトルを獲得、2023年にはフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権(FRECA)のチャンピオンになった後、今年、FIA F2に昇格した。プレマで走るアントネッリは、ここまでの3ラウンドを終えた段階で、ランキング9位に位置している。
投稿 アントネッリのF1デビューを早める動き。イモラでサージェントと交代との説は、メルセデスとウイリアムズが否定 は autosport web に最初に表示されました。