滋賀県高島市の救護施設でキャリーバッグの中に遺体を入れて隠したなどとして、死体遺棄の罪に問われた被告の無職男性(53)の判決公判が8日、大津地裁であった。谷口真紀裁判官は懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。
判決によると、父親(84)=同罪で有罪判決が確定=と共謀して2021年4月9日ごろ、大阪市内で母の遺体をキャリーバッグに入れ、今年1月9日までの間、同市のホテルや高島市の救護施設などに持ち運んで隠した。
谷口裁判官は判決理由で「思慮に欠けた短絡的な経緯や動機にくむべきところは乏しい」と指摘。一方、社会復帰の支援が見込まれることなどを考慮して執行猶予を付けた。