「八百長」騒動の中国マラソントップ選手、褒章の授与も取り消しに―中国メディア

先月開催された北京ハーフマラソンでトップでゴールしながら成績を取り消された中国選手について、もともとリストアップされていた褒章の授与が取り消されたようだ。

先月開催された北京ハーフマラソンでトップでゴールしながら成績を取り消された中国選手について、もともとリストアップされていた褒章の授与が取り消されたようだ。中国メディアの澎湃新聞などが8日付で報じた。

記事によると、このほど発表された中国の「五一労働褒章」に中国のマラソン選手・何傑(ハー・ジエ)の名前はなかった。4月9日に発表された受賞予定者のリストには名を連ねていたが、「確認と審査」の段階で他の数人と共に授与が取り消されることが決まったという。

寧夏回族自治区出身の何傑は、2023年3月に出場した無錫マラソン大会で2時間7分30秒を記録し、16年ぶりに中国記録を更新。同年10月の杭州アジア大会男子マラソンでは中国に同種目史上初の優勝をもたらした。今年3月には2時間6分57秒をマークし、再び中国記録を更新するなど、目覚ましい活躍を見せていた。

しかし、今年4月14日に北京市で開催されたハーフマラソン大会で事件は起きた。ゴール直前で並走していたアフリカ選手3人が何傑に1位を譲ったことが物議を醸した。アフリカ選手は「彼は友人だから優勝を譲った」「自分たちはペースメーカーだった。だが当日、出場者用のユニフォームとゼッケンが用意されていて驚いた」などと語った。

大会組織委員会によると、何傑が契約していた企業・特歩(Xtep)がペースメーカーについて明確にしなかったため、運営会社が大会組織委員会に届け出を行わず、アフリカ選手らを特別招待選手として登録したことが行き違いの原因だった。大会組織委員会は「ゴール前の行為はルールに反する」として、何傑およびアフリカの3選手の成績を抹消し、メダルや賞金なども剥奪していた。(翻訳・編集/北田)

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