パレスに4失点で叩きのめされたマンU。獲得を狙う22歳MFに2ゴールを許し、スター性を見せつけられた【現地発】

5月6日、私はロンドンのセルハースト・パークで開催されたプレミアリーグの第36節、クリスタル・パレス対マンチェスター・ユナイテッドを取材した。

プレミアのタイトル争いは、ほとんどアーセナルとマンチェスター・シティの2クラブに絞られているが、ユナイテッドはたとえ調子が悪くても大きな関心を集める。今シーズン、彼らは確かに上手くいっておらず、直近の10試合ではわずかに3勝しか上げられていない。

それでもこのクラブはある種、神秘的であり、本拠地オールド・トラフォードでの試合に限らず、アウェーゲームでもチケットが余っていることはない。今夜の試合も、負傷者が続出しているにもかかわらず、完売していた。

そしてユナイテッドは常に新しい選手の獲得に動いている。地理的にマンチェスターはロンドンほど魅力的ではないが、名門クラブであるため、優秀な新戦力を獲得することは可能だ。

【動画】ユナイテッドが獲得を狙う22歳の2ゴール
今回の対戦相手であるパレスのMFマイケル・オリースも、ユナイテッドが獲得を狙う主要ターゲットの一人だと噂されている。これまでパレスからは、ウィルフレッド・ザハやアーロン・ワン=ビサカを獲得した過去がある。

試合では、そのオーシスに素晴らしい技術を駆使したドリブルで中央を突破されて、12分にいきなり先制点を決められた。さらに3点ビハインドの66分にも、この22歳に左足の強烈な一撃を叩き込まれ、試合を通してスター性を見せつけられた。

結局、ユナイテッドは0-4の完敗。パレスのような下位を争っているチームに完膚なきまでに叩きのめされるのは、今のユナイテッドの現状を物語っている。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

© 日本スポーツ企画出版社