婚姻届にハンコを押しまくる…絶望か希望か「スーパーハンコアート」斬新な点描画の世界

数え切れないほど、押して押して押し続ける…。そんな斬新な点描画の手法「スーパーハンコアート」。それを生み出した「スーパーハンコアート安東」さんの作品展が、富山市で開かれています。「絵画」としての完成度だけでなく、ハンコだからこその「文字」との相乗効果が、見る人に驚きと笑いを誘います。

富山市民プラザで開催されている作品展「スーパーハンコアート」。

ハンコを点描のように無数に押すことで一枚の絵を表現する技法で約90点の作品が並んでいます。

この技法を考案したのが東京都内を拠点にする「スーパーハンコアート安東」さんです。

安東さん: 「遠くで引いて見ると、1枚の絵になってるけど、近くで見ると文字が描いてあって、もう1つの意味を持たせられるっていうのがおもしろいかなと思いますね」

会場内でもひときわ目立つのが大きな作品。

自身をモデルにした安東さんの自画像のようにも見える代表作です。

画材として使っているのは婚姻届。しかし、そのタイトルは…『絶望の契約』。

安東さん: 「僕はまだ(結婚)してないですけど、結婚してる人とか結婚の名言を調べるとネガティブなものが多いんですよ。結婚は人生の墓場であるとか。それに絶望している」

しかし、よーく見ると緑色になっている瞳の部分だけは…。

「希望」のハンコで描かれていました。

安東さん: 「周りとのギャップに絶望はしてますけど、僕の中は希望を持っていたいという気持ちで、目のとこだけ希望っていうハンコで作ってます」

他には写実的な作品のほか、こんなユーモアあるものも。

個展を訪れた客: 「なんのハンコかなと思ってたら、パンだったんですね。『パンだ』って言ってしまって、作品を見ると『パンダ』だったので、やられた~と思いました」

安東さんが思うハンコを使ったアートの魅力とは…

安東さん: 「日常的にあるものを使って日常的でない使い方をする。それがそのたくさん押してあるっていうちょっとバカバカしさもありつつ、ちゃんと大きい絵になっているみたいな驚きも与えられるし、おもしろいんじゃないかなと」

作品展「スーパーハンコアート」は6月2日まで富山市民プラザで開催されています。

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