今年のGWはアツかった!観光地やしまなみグルメに行列…初の繁忙期を迎えた新人ホテルスタッフは

最大10連休となったことしのゴールデンウィーク。愛媛県内でも長い行列ができ、各地でアツく盛り上がりました。そんな中、人手不足の観光地ではてんてこ舞いの舞台裏も。アツかったGWを全力プレイバックです。

滝口記者:

「こちらは松山城ロープウェイ乗り場前です。外にはずらーっと長い行列ができています」

晴天に恵まれたGW後半。松山城に向かうロープウェイの駅舎は大賑わい。

山頂の本丸広場でも。

岡山県から:

「(今年のGWは)暑いですね。暑い!でも子どもも楽しそうなんでよかったです」

埼玉県から:

「陽が出ちゃうと無理ですね半袖じゃないと」

ことしのGW後半は高気圧に覆われ、気温がぐんぐん上昇。5日には松山で28.0℃を観測するなど6地点でことしの最高気温を更新し、夏のような「暑い」ゴールデンウィークとなりました。

そんな大型連休中に開通25年を迎えたしまなみ海道でも行列が。道の駅の売店で飛ぶように売れていたのが…

今治らしい「伯方の塩」や瀬戸内レモン味のソフトクリームです。

株式会社しまなみ 村上雄大取締役:

「多い日で伯方の塩ソフトだけで750個から800個くらい出る。GW期間中は年間で最も数が出るときです」

スタッフが慌ただしくソフトクリームを巻く隣では。

スタッフ:

「はい、お待たせしました」

こちらも「伯方の塩」と魚介類がベースの出汁を合わせたラーメンの注文が続々と入ります。

「炎」天下に名物の「塩」味のきいたグルメが観光客を楽しませていました。

一方。

竹林記者:

「ここは西条市の山間にある林道です。車が次々とやってきています。」

西条市中心部から車でおよそ40分。せまい山道には車の列ができ…駐車場は満車状態に。

車から降りてきたのは、お遍路さんです。

ここは標高750メートルにある西条市の四国霊場60番札所横峰寺。

参拝客:

「大阪からです。逆打ちでご利益3倍と聞いたのでやってます」

山奥に人が集まる理由はそれだけではありません。

前住職 亀山性海さん:

「今年は花がいいですから(人が)多いように感じます

参拝客のお目当ては、本堂周辺を埋め尽くすシャクナゲです。今年は咲き始めが去年より10日ほど早かったこともあり、ちょうどGWに満開を迎え、多くの参拝客を楽しませていました。

子どもたちも全力で楽しんだ大型連休!こどもの日の宇和島市では…。

中井影レポ

「晴天の宇和島城では子ども合戦ゲームが行われています」

スポンジでできた刀と槍を使って、相手チームの背中の旗を落としあう合戦ゲーム。子どもたちによる“熱い”戦いが繰り広げられていました。

四万十市から 5歳女児:

「真田幸村です。楽しかったです!」

Q.相手の旗は取れましたか?

「取れませんかった」

えひめこどもの城に登場したのは…お笑いタレントの小島よしおさんです。

「この格好で料理をしていたら油が跳ねて熱い熱い!でもそんなの関係ねぇ~」

ユーチューブチャンネルで今、子どもたちを中心に大人気となっていて、先着順で配られた800人分の整理券もあっという間に無くなったほど。

小島さん:「何ぱっぴーでしょうか?」

子ども:「はい、おっぱっぴー」

小島さん:「正解~!」

子ども心をグッとつかむクイズ大会も大盛り上がりです。

宇和島市では市内の中・高生が段ボールで工作中。実はこれ、「アシスト瓦」と呼ばれる段ボールを使った簡易的な瓦を作る作業です。

先月17日の地震で震度5強を観測した宇和島市では、各地で屋根瓦が落下するなどの被害が。

宇和島南中等教育学校 6年 渡部遥さん:

「瓦が落ちている家庭や壁が崩れている建物がいっぱいあったので、そういう被害に苦しんでいる人たちの助けになればと思って参加しました」

中高生の地元へのアツい思いで作られた瓦は希望者に無料配布され、復旧作業に役立てられます。

アツかったのは帰省や観光で訪れた人をもてなす地元グルメも。新茶の季節限定のスイーツが四国中央市の道の駅にお目見えしました。

千葉から:

「抹茶のロールケーキを食べに来たんですけどすごく美味しかったので、ここにも買いに来ました」

クリームに新宮産の抹茶を練りこんだロールケーキです。

さらに!

道の駅「霧の森」広報 高野由里子さん:

「より一層お茶を感じてもらえる味わいとなっています」

お客さんからのアツい要望に応えて5年ぶりに復活したスイーツが、こちら!チーズケーキとお茶を組み合わせた、その名も「チャーズケーキ」。プレーン、煎茶、ほうじ茶と、3つの味が楽しめます。

竹林記者:

「煎茶の濃厚な風味が口の中に広がりケーキとよく合います。とても上品な味で美味しいです」

松山の観光名所・道後もご覧の賑わい。こちらの店では、ずらっと並んだ蛇口から出る愛媛産の冷たいミカンジュースで観光客が喉を潤していました。

観光客を受け入れる宿泊施設。GWは年末年始と並び1年で最も宿泊客が多い“超繁忙期”と呼ばれています。客室数124。道後最大の温泉旅館、「道後プリンスホテル」。チェックインの開始時刻とともに宿泊客が続々と到着します。

河内広志会長:

「(5月)3日と4日が満室を頂戴しておりまして。もう絶好調でございます」

Q.そのお召し物は?

「嬉しい黄金週間がまいりましたので金色に染めてスーツをしつらえてまいりました」

しかし、近年、さまざまな業界で課題となっている「人手不足」。ホテル業界も例外ではありません。

河内会長:

「過去は概ね400名を収容させていただいていたんですが、昨今の人不足という問題で。品質を下げないために一泊二食を320名にとどめております」

この春入社した客室係の矢野寿々花さんです。宿泊客の出迎えに、館内の案内、料理の提供など客室係の仕事は多岐にわたります。

矢野さん:

「ごゆっくりお過ごしくださいませ。失礼いたします」

Q次は何をする?

「繰り返しです」

入社から1か月あまり、初めての超繁忙期でフル稼働です。

その頃、厨房では―

神谷光秀料理長:

「もうてんてこ舞いですよ」

夕食の準備が佳境を迎えていました。この道20年の神谷料理長を中心に準備する夕食、その数なんと300食!次から次へと手際よく料理を完成させていきます。

神谷料理長:

「美味しい料理を食べて帰ってもらおうと一生懸命メニューを組んでやってます。お客さまに感動を与えるのが一番ですからね」

先輩:「矢野ちゃんここやで」

矢野さん:「はい、すみません~」

客室係の矢野さんも奮闘中!厨房から料理を運び、それぞれのテーブルへセッティングしていきます。

先輩:

「このピンクの敷き紙があるところがきょうはアレルギー対応になっとるけん」

大切な情報を聞き逃さないよう先輩の一言一句をメモにとります。

矢野さん:

「『頑張ってください』とか個人的に手紙とかをお客さまからもらってやりがいを感じて、すごく楽しいなと思います」

Q.目標は?

「和実さんです」

客室係・山本和実さん:

「自分で率先してしてくれるので助かっています。とてもかわいい後輩ですね」

河内会長:

「(この春)奇跡の12人が入社してくれました。感無量でありました。5月の下旬からは360名まで一泊二食(の予約)をとって大きく利益を伸ばしていきたいと考えます」

宿泊客たち:

「乾杯!」「おいしいです」

宿泊客:

「実は2月にも来たんですよ、ちょうどここ(のホテル)。個人で来たんですけど、また同じところに。気に入っています」

“超繫忙期”に見えたのは、宿泊客のたくさんの笑顔。そしてその裏には、現場を支えるスタッフの“熱い”想いがありました。

© 南海放送