温室育ちのサクランボ赤々 佐藤錦収穫ピーク 留長果樹園(青森・南部町)

ハウス内で主力品種・佐藤錦を収穫するスタッフ

 青森県南部町大向地区の「留長果樹園」(留目秀樹園主)で、初夏の甘い味覚、サクランボの収穫がピークを迎えている。温室ハウス内では真っ赤に輝く主力品種・佐藤錦が鈴なり。母の日(5月12日)向けなどで需要が高まるといい、8日、スタッフが一つ一つ丁寧に摘み取っていた。

 ハウス内での佐藤錦の収穫は3日にスタート。留目さんの自宅では連日、スタッフ数人が贈答用などの箱詰めも進めている。青森県オリジナル品種「ジュノハート」も間もなく収穫を始める予定という。

 留目さんは25年ほど前からヒーターを使った加温栽培に取り組んでいるが、費用がかさむためか、町内で同様の栽培を行う農家はいない。昨年秋の猛暑の影響で、ハウス内温度が7度程度になる「休眠期」の開始が遅れ、平年より1週間ほど遅い収穫開始になったという。

 留目さんは「寒い日が続いた今年3月は燃油代が過去最大になったが、ハウス内の佐藤錦はいつも通りの色付きと甘さで、収穫量も平年並み」と話した。サクランボは農協出荷と並行し、各種インターネットショップなどでも販売している。

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