プラモデルの祭典・静岡ホビーショー開幕 目立つ海外バイヤー メーカーは中東・アフリカにビジネスチャンス=静岡市

全国の模型メーカーが新作を発表するプラモデルの見本市「静岡ホビーショー」が5月8日から静岡市で始まりました。コロナ禍の巣ごもり需要が追い風となり、売上を伸ばした「プラモデル・模型業界」、今度のターゲットは海外です。

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「開場です!」

62回目を迎えた静岡ホビーショー。会場となったツインメッセ静岡には全国から99のメーカーが出展し、自慢の新製品がずらりと並びました。

模型の定番の車やロボットだけでなく、子どもたちのヒーロー「デビルマン」や女の子の憧れだった「キューティーハニー」など様々なキャラクターが展示されています。

初日の8日は業者向けに説明や商談が行われましたが、会場で目立つのは外国人です。

<静岡模型教材協同組合 田宮俊作理事長>
Q海外市場の広がりは?
「もう広がってますよ。日本のことを日本で考えてもダメ。海外の人もここに来てもらわないと」

<サウジアラビア・投資省モハメド・アルダハラウィ代表>
「ナイス トゥー ミー トゥー」

静岡のプラモデル・模型メーカーの「ハセガワ」はサウジアラビア・投資省のモハメドさんを会場に招待しました。

これまで進出する機会のなかった中東やアフリカに新たなビジネスチャンスを見出したのです。

<ハセガワ 長谷川勝人社長>
「アメリカやヨーロッパは既にプラモデルが一つの文化として根付いていますから、根付いていない部分で中東とかアフリカを考えた」

モハメドさんは小さい頃に日本のアニメを毎日見ていて、日本の大学にも4年間通ったことがあります。

<サウジアラビア・投資省モハメド・アルダハラウィ代表>
「SDFー1マクロスにとても興味を持っています。(アニメでは)2kmほど幅があって、先端に細かい技術が入っているのではないかと思いました」

今サウジアラビアでは、経済的・文化的に石油に依存しない国に変えていく「サウジビジョン2030」が掲げられ、その1つとして日本のホビー文化が注目され始めています。

<サウジアラビア・投資省モハメド・アルダハラウィ代表>
「(サウジアラビアの若者は)子どもの時から「キャプテン翼」アニメ、ビデオゲームをやって来ました。日本のアニメや新しい産業や文化をどんどんサウジアラビアに紹介するとインタラクション(相互作用)な関係になるのではと思いました」

<ハセガワ 長谷川勝人社長>
「昔、アフリカにシューズメーカーの人が行った時に誰も靴を履いていなかったと。『これはダメだ』と思った人と『これは大チャンスだ』と思った人と、2人いた。僕は大チャンスだと思いたい」

11日、12日の一般公開もすでに予約で埋まるなど、国内でも以前の勢いが戻ってきたホビーショー。

この勢いは遠く離れた中東やアフリカまで届くのか期待が高まっています。

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