タイ・バンコクで美容系の会社を経営していると名乗る女から突然LINE届き友人関係に…女性(40代)が145万円だましとられる

今年2月中旬から3月下旬にかけ、鳥取県米子市在住の40代の女性が、面識のないタイ・バンコク在住で経営者を名乗る女など2人に、145万円をだまし取られる、SNSを利用したロマンス詐欺が発生しました。
鳥取県警は、SNSを利用したロマンス詐欺と投資詐欺の発生ペースが去年を上回るとして、注意を呼び掛けています。

鳥取県警によりますと、詐欺の始まりは2月中旬。

米子市に住む女性(40代)に、タイ・バンコクに住み美容系の会社の経営者を名乗る見知らぬ女から、いきなりLINEのメッセージが届き、女性は思わず「間違いじゃないですか?」と返信しました。
それに対し女から、一度は「人違いでした」とメッセージがきたそうですが、2人のやり取りはその後半月にわたって続き、お互いの生活状況や境遇などの日常会話を、LINE上でやり取りする友人関係に発展したということです。

3月上旬、女から「おじさんが投資の仕事をしている。リスクのない投資先を知っている。私も投資をして生活している。一緒に投資しよう」などと勧められ、投資に関するアプリを登録。

さらに、その女から教えられたLINEアカウントを友だち登録したところ、女性の元に、今度は投資アプリの顧客サービス担当と名乗る人物から、指定する預貯金口座に入金するよう指示され、3月11日に投資金となる5万円を振り込んだということです。

その後、女性がアプリを見てみると、利益が出ているように表示され、サービス担当を名乗る人物に利益の一部出金を依頼したところ、女性名義の預貯金口座に1万円が実際に振り込まれました。

これで女性はさらに利益が得られると信用し、最初の振り込みから3日後の14日、さらにその1週間後の21日にそれぞれ70万を、指定されている預貯金口座に振り込んだということです。

それ以降もアプリ上での投資を続けましたが、これまでの利益を全額出金したいと伝えたところ、手数料が必要と言われ、不審に思って友人に相談。

合計145万円の詐欺被害に遭っていたと気づき、4月30日に米子警察署管内の交番に被害を相談したということです。

警察によりますと、恋愛感情だけでなく、同性同士での友人関係を利用するものもロマンス詐欺に該当するということです。

5月8日時点の鳥取県内のSNS型ロマンス詐欺と投資詐欺の発生ペースは去年を上回る14件で、金額は約2億2000万円を超えています。

鳥取県警は、ネットで知りあった面識のない人からの「親族は投資家だ」などという誘い文句は詐欺の常套句なので、安易に信用しないでほしいと注意を呼び掛けています。

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